META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「劇団朱光」・《芝居「一本刀土俵入り」の配役と音曲》
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2024-01-30

劇団素描・「劇団朱光」・《芝居「一本刀土俵入り」の配役と音曲》

【劇団朱光】(座長・水葉朱光)〈平成23年12月公演・小岩湯宴ランド〉
芝居の外題は「一本刀土俵入り」。主なる配役は、駒形茂兵衛に座長・水葉朱光、安孫子屋の酌婦お蔦に舞坂錦、その夫・辰三郎に水廣勇太、舟戸の弥八に水谷研太郎、波一里儀十に潮美栄次、利根川べり渡し船船頭に責任者・梅沢洋二朗という面々であった。この芝居の眼目は、世間の薄情な人々の中に咲いた一輪の花(有情)の描出である。母に捨てられ、酌婦に身を持ち崩した「あばずれ女」が、親方に見放された一文無しの相撲取りに「情け」をかける、十年後、横綱になり損ねた相撲取りがその「御恩返し」をするという筋書きで、昭和生まれの世代にとっては、たまらなく魅力的な物語である。見所は、第一に、酌婦お蔦の風情、明日への望みもなく、その日その日を酒浸りで暮らす「あばずれ女」が、垣間見せた瞬時の「情け」である。有り金すべてばかりか、商売道具の櫛、簪まで茂兵衛に与えてしまう「無欲」な景色がたまらない。第二は、その「情け」を、遠慮しいしい受け入れる茂兵衛の風情、「いいよ、いいよ、そんなにもらわなくても・・・」と言いながら、泣き崩れる。彼もまた「無欲」なのである。二人を結び付けるのは、持たざる者同士の「有情」、その絆こそが物語の眼目に違いない。第三は、十年後の景色、まさに世は無常、今では一児の母、堅気になったお蔦、夢破れて「こんな姿に成り果てた」茂兵衛のコントラストが、一際鮮やかに舞台模様を彩るのである。そんなわけで、鍵を握るの(登場人物のキーパースン)はお蔦、今日の舞台では舞坂錦が演じていたが、彼の芸風はあくまで「楷書」風、まして男優の彼には「荷が重すぎた」、と私は思う。やはり、お蔦は女優、座長・水葉朱光が「はまり役」ではないだろうか。私が身勝手に配役するなら、お蔦・水葉朱光(又は朱里光)、茂兵衛・水谷研太郎(又は水葉朱光、又は舞坂錦)、辰三郎・水廣勇太、舟戸の弥八・潮美栄次、波一里儀十・舞坂錦(又は水嶋隼斗)、船頭・梅沢洋二朗に加えて舞坂錦、といった按配になるのだが・・・。さらに言えば、舞台に流れる「音曲」、越中おわら節は、静かに、静かに・・・。「節劇」の語りには二葉百合子が不可欠ではないだろうか。とりわけ、一景から二景への幕間に、「利根の堤の秋草を 破れ草鞋で踏みしめる 駒形茂兵衛のふところに 残るお蔦のはなむけが 男心を温めて 何時か秋去り冬も行き、めぐる春秋夢の間に、十年過ぎたが 番付に駒形茂兵衛の名は見えず お蔦の噂も何処へやら 春の大利根今日もまた 昔変わらぬ花筏」の一節が流れたなら・・・。そして、大詰めは「逢えて嬉しい 瞼の人は つらい連れ持つ女房雁 飛んで行かんせ どの空なりと、これがやくざの せめて白刃の仁義沙汰」で締めくくる。誠に僭越至極な感想で、申し訳ない限りだが、「新国劇」亡き今、あの島田正吾、香川桂子(外崎恵美子)の舞台に迫り、それを超えることができるのは、大衆演劇の劇団(とりわけ、躍進めざましい「劇団朱光」)を措いて他にない、と私は確信しているのである。
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