2023-05-05
劇団素描・「まな美座」・《芝居「とりかえっこ」》
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午前9時自宅発。柏、我孫子、取手を経て、10時20分頃、土浦着。「千代田ラドン温泉センター」に電話したが通じない。たしか、東口から送迎バスが出ていると聞いていたので、とりあえず東口のロータリーに行ってみると、今まさに「千代田ラドン温泉」というマークを付けたマイクロバスが動き出したところ、あわてて手を振り、乗せてもらった。今日は「風呂の日」で入館料は750円(割引)だった。午後0時30分から大衆演劇観劇。「まな美座」(座長・島崎寿恵)「劇団紹介」によると、「プロフィール まな美座 平成14(2002)年12月1日に、宮崎橘劇場で旗揚げ。大衆演劇の枠にとらわれることなく、洋風のショーも積極的に取り入れ、華やかな舞台を繰り広げる。 座長 島崎寿恵 昭和31(1956)年11月17日生まれ。愛媛県出身。血液型O型。凛々しい立ち役での芝居や舞踊はもちろん、「幽霊と出会った梅川忠兵衛」や「鼻欠けおかつ」など喜劇での三枚目も見事にこなす」とある。キャッチフレーズは「見ごたえある、大輪の花が咲き誇る。シリアスな芝居から、大爆笑を誘う喜劇まで幅の広い芸風で観客を魅了する『まな美座』。『とにかくお客様と楽しみたい』と言いながらも謙虚な姿勢で、情熱を注ぐ座長・島崎寿恵の姿は、舞台に咲いた大輪の華である。ぜひ、心ゆくまで、『まな美座』の舞台をお楽しみください」であった。芝居の外題は「とりかえっこ」。乳飲み子を残して、連れ合いに先立たれた男・ノリスケ(副座長・美影新)は、前途を悲観して「身投げ」をしようとする。そこに通りかかった女・おくま(座長)、(自分も亭主に先立たれて乳飲み子を抱え「身投げ」をしようと彷徨っていたのだが)思わず「危ない!、何をするんです」と、引き止める。「助けると思って、死なせてください」「助けたり、死なせたり、そんな器用なことができるもんか」といった、定番のやりとりのあと、ノリスケの乳飲み子、おくまが預かって育てることになった。それから十余年、あのときの乳飲み子たち(ノリスケの女児・おきく、おくまの男児・トラキチ)も青年に成長した。おきくは利発で親孝行、評判の看板娘に育ったが、トラキチは「育ちそびれ」、仕事もしないで、芝居見物に明け暮れている。そんなとき、立派に成功したノリスケが「後添え」まで伴って、おくまたちの家を訪れた。「あのときの娘を迎えに来ました」そのことは、預かったときから約束済み、しかし、おくまの心は乱れる。そしてとっさの判断、預かった子は男だったことにして、トラキチを返してしまおう。以後の、ノリスケ、おくま、トラキチの「絡み」(やりとり)が、なんとも「おかしい」。トラキチを演じたのは、若手男優・月乃うさぎ、「育ちそびれ」た風情を、さわやかに描出していた。客との呼吸をはかりながら、「笑いを取るツボ」を心得ている。「所作」「表情」の「おかしさ」が加われば大成するだろう。
この劇団もが「女系」(?)かどうかはわからないが、男優は、副座長・美影新、響一生、月乃うさぎの三人だけ、それぞれが「持ち味」を発揮して、座長を盛り立てていたように感じた。
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