META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 2023年09月
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2023-09-30

劇団素描・「劇団竜之助」・《芝居「人間」の名舞台》

【劇団竜之助】(座長・大川竜之助)〈平成20年10月公演・浅草木馬館〉
午後5時から、浅草木馬館で大衆演劇観劇。「劇団竜之助」(座長・大川竜之助)。昨日に引き続き2回目。芝居の外題は「人間」。両親に死別した姉弟(大川マリア・大川竜之助)の話である。弟の名前は「万ちゃん」、生まれつき体が不自由、言葉もはっきり話せない様子、姉は懸命に働いて弟の面倒を見ようとしたが、いつしか「人身売買」に手を貸す羽目に・・・。この弟さえいなかったら、まともな生活ができたのにと思うと、憎さ百倍、何かにつけて「万ちゃん」を、たたいたり、けったり、どやしたりという毎日が続いていた。その日も、知り合いから「売り飛ばすのに、手頃な若者を見つけた」という話、姉は若者をみて、さっそく「人買い業者」(暴力団)に話をつける。一部始終を見ていた「万ちゃん」、姉が出かけた隙を見て、若者を逃がしてしまうという話。私は、同じ筋書きの芝居を、「長谷川武弥劇団」が演じるのを観た。そこでは、兄(姉ではなかった)が長谷川武弥、弟を愛京花という配役だったと思う。弟が「障害者らしい」気配ではあったが、今日の舞台ほど「鮮烈」な景色ではなかったと思う。そこらあたりが、大川竜之助の「実力」、ただものの役者ではないことの「証」であろう。「体が不自由」「言葉もはっきりしない」風情を、「所作」と「表情」「視線」だけで描出する「至芸」であることは間違いない。大切なことは、当初、あまりにもリアルなその容貌に静まりかえった客席が、次第次第に「溶きほぐれ」、万ちゃんの「数少ない」セリフ、迫真の一挙一動に同化(共感・感動)するプロセスなのだ。その結果、ぼろ切れのようにみじめに見えた「万ちゃん」の不自由な肢体が、徐々に光を帯び、輝きはじめ、終幕、姉の「改心」後からは、「そうだ、おれたちは人間だもの、二人の体には血が流れているから・・・」という歌詞(音楽)をバックに、愛の炎を「美しく」燃えたぎらせたように思えた。勧善懲悪、義理人情、家族愛を超えた「人権尊重」という眼目、それも大衆演劇の中で最も貴重な「眼目」が、ダイヤモンドのように輝いていた舞台であった。座長を筆頭に、精進を重ね、このような舞台を作り上げた「劇団一同」に敬服・脱帽する。 
舞踊ショーでは雰囲気を「艶やかさ」に一転、中でも、美空ひばりの男唄(残侠子守唄)、島津亜矢の女唄(お梶)、井上陽水の「リバーサイトホテル」を踊り分けた、三者三様の舞姿、ラストの寸劇「極道の女たち」の「姐さん」(岩下志麻もどき)ぶりは、まさに大衆演劇界の「無形文化財」、「至芸中の至芸」といっても過言ではないだろう。「雪之丞変化」ならぬ「竜之助変化」の世界を満喫した次第である。
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