META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団春
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2024-01-13

劇団素描・「劇団春」・《芝居「一姫二太郎三カボチャ」と「つり忍」》

【劇団春】(座長・二代目姫川竜之助)〈平成22年11月公演・小岩湯宴ランド〉
午後1時30分から、小岩湯宴ランドで大衆演劇観劇。「劇団春」(座長・二代目姫川竜之助)。この劇団は、九州屈指の人気劇団「劇団花車」(座長・姫京之助)、初代姫川竜之助が後見を務める「劇団光栄座」(座長・滝夢之助)とは、座長同士が(異母?)兄弟という間柄。座員も花形・姫風蘭丸、若手リーダー・姫川寿賀、若手・姫川丸斗、姫春之助、姫川家紋、姫川結叶、女優・姫川小代美、姫川世季、姫川鈴蘭、姫川未来、姫川咲、姫川寧々、姫川流生、子役・竜虎、姫風凜、姫風芽衣、姫風杏、といった大所帯で、その舞台模様はまことに賑々しく、活気溢れる景色の連続であった。芝居の外題は、昼の部「一姫二太郎三カボチャ」。藤山寛美率いる松竹新喜劇「もどき」の現代劇で、母(姫川小代美)の還暦祝に集まった兄弟愛の物語。長男一郎(姫風蘭丸)、三男三郎(姫春之助)は出世して都会生活、長女(姫川寿賀)も大金持ちに嫁いで、羽振りの良さを自慢し合う。その様子が庶民の生活とは「雲泥の差」、その荒唐無稽な「よた話」が何とも面白かった。一方、次男二郎(座長・二代目姫川竜之助)は、未だに百姓暮らし、金満生活とは無縁の風情だが、実は父親の遺産(農地と貯金)をしっかりと守っており、長男一郎の借金を肩代わりして、めでたしめでたし、というお話である。座長の舞台姿は、兄・姫京之助そっくりで、さすがは「貫禄十分」。花形・姫風蘭丸、若手リーダー・姫川寿賀、若手・姫川春之助の演技も「歯切れ良く」、まさに大所帯ならではのチームワークが見事であった。加えて、一郎の借金を取り立てに来たサラ金業者(姫川丸斗)の風情も格別で、舞台を引き締めるのに十分であった、と思う。夜の部、芝居の外題は「つり忍」。大店のぼんぼんで勘当された若旦那・定次郎(座長)と、その愛妻・おはん(姫川寿賀)の純愛物語。聞けば、山本周五郎原作とやら・・・。筋書は以下の通りである。〈江戸の下町に住むおはんと定次郎は評判のおしどり夫婦。定次郎は大店の息子だが遊びが度をこし、おまけに芸者だったおはんと結婚したため勘当されている。だが、定次郎は所帯を持ってからは性格が変って働き者になった。ある日、定次郎のるすに兄の佐太郎がおはんを訪ね「家業をつがせたいから弟と別れてくれ」と切出した。《’66.04.19朝日新聞朝刊番組欄より》〉舞台は江戸の下町、その風情を九州の劇団が醸し出すことは容易ではあるまいに・・・。でも出来栄えは秀逸、とりわけおはんを演じた若手リーダー・姫川寿賀が描出する「色香」と「憂愁」は一幅の屏風絵のように艶やかであった。どちらかと言えば「豪放」「絢爛」な九州の芸風のなかで、浪花風、江戸前の「人情」描写に取り組もうとする座員一同の姿に、深い感銘をおぼえた次第である。
山本周五郎全集〈第26巻〉釣忍・ほたる放生 (1982年)山本周五郎全集〈第26巻〉釣忍・ほたる放生 (1982年)
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