META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い たつみ演劇BOX
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2023-11-29

劇団素描・「たつみ演劇BOX]・《「次郎長笠」、笑って千秋楽》

【たつみ演劇BOX】(座長・小泉たつみ)〈平成21年9月公演・浅草木馬館〉                                      9月公演千秋楽夜の部とあって、客席は「大入り」、名残を惜しむ贔屓筋で熱気にあふれていた。芝居の外題は「次郎長笠」、〈笑ってさよなら〉という副題も副えられている喜劇であった。若き日の清水次郎長(座長・小泉たつみ)と(後で女房になる)お蝶(女優・芸名不詳)が出会う件の物語、二人をとりまく面々、お蝶の父・江尻一家親分(小泉ダイヤ)、兄(辰巳小龍)、一家子分(嵐山瞳太郎)、仇役親分(若手・芸名不詳もしかして小泉一馬?)、代貸(愛飢男)、その用心棒(特別出演・宝良典)らが、「羽目を外すことなく」懸命に「ドタバタ」を演じている様子が「爽やか」、チームワーク(呼吸)も「バッチリ」という出来栄え」で、最終公演にふさわしい舞台であったと思う。特に、小泉ダイヤは、病身の親分を「口跡」「所作」「表情」でコミカルに演じきり、「実力」の片鱗を覗かせていたが、彼と絡まる役者の面々も「ボケ」と「つっこみ」で適宜に応じ、メリハリのある「笑い」を誘発できたことは、素晴らしいと思う。
 ブログ情報によれば、今年三月から嵐山瞳太郎、紫野京香という新メンバーが加わった由、彼らはこれまで森川梅之助、森川京香という芸名で「森川劇団」(座長・森川長二郎)にいたとのこと、なるほど先日、「森川劇団」の舞台を横浜・三吉演芸場で見聞したとき、「どこか物足りない」感じがしていたが、そのような事情があったのか。とまれ、「小泉たつみ劇団」にとっては、メニューに新しいトッピングがプラスされた風情で、いっそうの充実が期待できるだろう。とりわけ「舞踊ショー」での紫野京香は「絶品」、それぞれの音曲にあわせて、どこか「物憂げな」「うら寂しい」景色の描出では、右に出る者はないであろう。加えて、前回(今月公演で)見聞した「愛燦々」(唄・美空ひばり)のような洋舞曲を、「和風」(表情豊か)に「踊りきってしまう」実力は、半端ではない。実を言えば、今回の見聞、彼女の「舞台姿」を目当てにやってきたのだが、なぜか(この忙しいとき裏方に徹したのだろうか?)芝居、舞踊ともに「姿は見られず」、まことに残念であった。座長の口上どおり「十条篠原まで追っかける」羽目になりそうである。
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(2005/05/27)
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2023-05-25

劇団素描・「たつみ演劇BOX」・《辰巳龍子と葉山京香の「至芸」二つ》

【たつみ演劇BOX】(座長・小泉たつみ)〈平成25年7月公演・浅草木馬館〉
本日は「お芝居二本立て」という趣向で、前狂言は時代人情劇「闇の捕縄」。早縄の新太郎と言われた新太郎(座長・小泉たつみ)は、病が高じて盲目の身、今では育ちそびれた妹のおすえ(辰巳花)が長屋の雑用をする駄賃で細々と暮らしている。おりしも、町中は大捕物の真っ最中、はやぶさ小僧と異名を取る盗賊・幸太郎(座長・小泉ダイヤ)と女(辰巳小龍)が、鳥越の親分(宝良典)一党に追い詰められている。たまたま居合わせた新太郎、子分の一人(大蔵祥)に「呼び子笛」の吹き方など伝授しているところに親分登場、両者再会を喜び合って別れた。新太郎、帰宅してまもなく親分再登場、「お上が十手持ちに再任用してくれる」という願ってもない話、給金をもらえれば目を治すことができるのだから。親分と新太郎、欣然として退場。入れ替わりに、逃げ込んできたのがはやぶさ小僧の幸太郎、留守番のおすえを一目見るなり「おまえは、おすえ」、幼いときに別れた妹であることを確信する。さすれば、新太郎、幸太郎、おすえの三人は兄弟妹であったのか。といった筋書きで、眼目は一に、新太郎・幸太郎の「兄弟愛」、二に鳥越親分の「温情」、三に盗賊幸太郎の「恩情」、三者三様の「人情模様」が映し出され、見事な出来映えであった、と私は思う。切り狂言、外題は「生きた幽霊」。大店の若旦那(座長・小泉たつみ)が
放蕩三昧、連れ戻しに来た番頭(座長・小泉ダイヤ)が一計を案じ、若旦那が見初めている芸者(辰巳小龍)に「心中話」を持ちかける。胃薬を手渡しながら「この薬を毒薬と見立て、芸者の前で飲んでみせなさい。芸者も一緒に飲んでくれれば、芸者の真心は本物」、よっしゃと若旦那、言われたとおりにしてみたが、芸者は飲む振りをしただけ、死んだふりをする若旦那に「バカ旦那!金の切れ目が縁の切れ目、あんたなんかに用はない」というと、奥にいた間夫(愛飢男)と一緒に立ち去った。だまされた若旦那、幽霊になって芸者と間夫に復讐するという喜劇だが、「喜劇ほどむずかしいものはない」。贔屓筋は、座長のメイク、ギャグ、一挙一動を可笑しがって嬌笑するのだが、役者もまた、それにつられて「笑いを取りに行く」、結果、本筋の面白さが雲散霧消してしまう、といった案配で、私には興ざめな場面が多かった。さて第三部「花のグランドショー」は、いよいよ本日のお目当て、葉山京香の個人舞踊が観られるかどうか。私の胸は高鳴った。まずその前に、劇団舞踊指導・辰巳龍子の「お吉花無情」(曲・市川昭介、詞・水木れいじ、唄・笹みどり)を見聞できたことは望外の幸せであった。彼女自身、劇団オフィシャルウェブサイト「座員紹介」の中で、〈私のココを見て〉「舞踊」(ほとんど出てないけど)〉と記しているとおり、その舞姿を拝見できるなんて夢のよう・・・。その中には「らしゃめんお吉」の哀しさ、あわれさ、悔恨が、否応なく浮き彫りされて、珠玉の名品に仕上がっていた。その芸風は、淡泊で華麗、愛娘・辰巳小龍へと着実に引き継がれている。舞台はいよいよ大詰めラストショーへと変わる寸前、葉山京香は燦然と現れた。曲目は「さんさ恋時雨」(曲・岡千秋、詞・石本美由紀、唄・美空ひばり」。私はこれまで「酒場川」(唄・ちあきなおみ)、「愛燦々」(唄・美空ひばり)、「命くれない」(唄・瀬川瑛子)、「最上川恋唄」(唄・音羽しのぶ)、「ふるさと恋唄」(唄・石原詢子)の舞台を見聞してきたが、今回の「さんさ時雨」は圧巻、これまでの「夢二風」「おばこ風」に加えて、熟女の「歌麿風」とでもいおうか、まさに「浮世絵が動き出した」といった景色で、その妖艶な風情は、筆舌に尽くしがたい。表情(時折、見せる笑み)、歩様、一つ一つの所作が「流れるように」連なって、寸分の隙もない。歌詞にいわく「恋の残り火港の灯り 消えりゃ心も闇になるさんさ時雨かみれんの雨か さんささんさと濡れかかる 想うまいよと瞼を閉じりゃ 閉じた瞼にうかぶ影 さんさ降れ降れ涙のしぐれ とても独りじゃ眠れない 肌が寒くて眠れない 山に埋めよか野に捨てようか 海に流そかこの恋を さんさみちのく情けの港 逢う日待とうと啼くかもめ 待てば逢えると啼くかもめ」。みちのくの祝い唄を、悲恋の艶歌に模様替えした美空ひばりの歌声はお見事、その歌声は葉山京香の「舞」によって、さらに「浮世絵」(美術作品)へと変貌する。いったいぜんたい、この熟女の「想うまい」として「閉じた瞼にうかぶ影」とは、どんな人物(男)であろうか。その判然としない実体に、ふと嫉妬感さえおぼえるほどの出来映えであった。事実、私の後の席に陣取った男性客一人、それまでの無反応な気配が一変、渾身の拍手を送っていたことが、その証しである。女優・葉山京香が舞台に登場するのはたった1回、わずか三分間のドラマに、これまでの全てを凝縮して描出しようとする「役者魂」に、私は心底から敬服・脱帽する。今や、彼女の「至芸」は、「斯界の至宝」にまで昇華しつつあることを確信したのであった。そしてまた、彼女が師と仰ぐ辰巳龍子の至芸も堪能できたことは望外の幸せ、大きな元気を頂いて帰路に就くことができた次第である。感謝(葉山京香座右の銘)。
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2023-04-11

劇団素描・「たつみ演劇BOX」・《芝居「三島と弁天」の舞台は天下一品!》

【たつみ演劇BOX】(座長・小泉たつみ)〈平成22年2月公演・大阪鈴成座〉                                                         満座劇場の「劇団澤宗」(座長・澤村城栄)も見聞したかったが、どうしても紫野京香の舞台姿を「拝見」したかったので、こちらに来てしまった。平日だというのに、客席は「大入り満員」、そういえば劇場につながる「鶴見橋商店街」も午前中から「たこ焼き」「お好み焼き」の立ち売りが盛ん、車椅子の人々の往来も著しいといった「活況」を呈し、まさに大阪は商人の町・庶民の町であることを目の当たりにすることができたのであった。芝居の外題は「三島と弁天」。御存知弁天小僧菊之助(小泉ダイヤ・座長の弟)と赤星十三郎(辰巳小龍・座長の姉)が、三島某なる助兵衛侍(座長・小泉たつみ)を騙して二百両せしめるという痛快時代劇に、弁天小僧が実父の十手持ちに再会、「涙の取り縄」(「百両首」「月夜の一文銭」)風情の人情劇も加わって、たいそう見ごたえのある「上質な舞台」に仕上がっていた。とりわけ、小泉ダイヤの弁天小僧が、天下一品の「当たり役」で、女から男、男から女への「変幻自在」な演技力が、魅力的で素晴らしい。それを受けとめる座長の「三枚目」ぶりも逸品、加えてその部下役・愛飢男、腰元役・小泉一馬、若手女優(芸名不詳の三枚目)との「絡み」も最高、とくれば、この外題は劇団の十八番、今のところその右に出る劇団はいないであろう。登場する役者一人一人が「適材適所」で輝いている。「みんなが主役」といった舞台づくりの「典型」であった、と私は思う。さすがは「演劇BOX」、大歌舞伎、大劇場の商業演劇を「軽く超えてしまう」という出来栄えで、「恐れ入りました」「お見事」という他はない。加えて舞踊ショー、辰巳小龍の「湯島の白梅」、紫野京香の「命くれない」は珠玉の名品、それを見聞できただけでも来場した甲斐があったというもの、大いに満足して帰路についた次第である。
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