META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団颯
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2023-11-25

劇団素描・「劇団颯」・《芝居「雪散華》、協会部長・林友廣の芸風》

【劇団颯】(座長・颯馬一気)〈平成22年9月公演・小岩湯宴ランド〉
本日は、東京大衆演劇劇場協会の演劇部長・林友廣が特別出演とあって、劇場は昼から大入り満員であった。夜の部、芝居の外題は「雪ざんげ(散華?)涙のひな祭り」。なんと、座長・颯馬一気、副座長・颯まさきが今日は脇役、敵役にまわって、林友廣が主役を演じるとは・・・。その昔、まだ父・長谷川正二(次だったか?)郎が座長の頃、10歳前後だった林友廣がランニングシャツに半ズボンの姿で、千住寿劇場の玄関辺りに腰を下ろし、アイスキャンデーを舐めていた姿を思い出す。しばらくして父は夭折、劇団は母・若水照代に引き継がれて「劇団ママ」となり、林友廣も若手として修業を積んだと思われるが、その詳細は知らない。聞けば「劇団虎」の座長として、多くの後輩を育て、今や関東では「泣く子も黙る」実力者に「成り上がった」といえようか。これまでに私は、新潟古町演芸場、川崎大島劇場、柏健康センターみのりの湯、浅草木馬館などで彼の舞台姿を見聞しているが、いずれも「後見役」で、最近の主役は観たことがない。期待に胸ふくらませて開幕を待った。林友廣構成・演出とあるが、筋書は大衆演劇の定番、あるヤクザ一家の「跡目争い」の物語である。一家には三人の親分候補が居たが、二代目に納まったのは一番年若のC(副座長・颯まさき)、古株のA(座長・颯馬一気)は、そのことが面白くない。Cとは「飲み分け」の兄弟分B(特別出演・林友廣)と「仲違い」させ、自分は「漁夫の利」を得ようと画策する。それにまんまと乗せられたCはBを破門、Aは愛妻(紀咲繚)と愛児(女児・颯馬一馬?)をかかえて「所払い」の憂き目に・・・、といった展開だが、Bを破門したC、Aに向かって「少し、やりすぎたかな・・・?」。A「とんでもねえ、やらなすぎでさあ」、C「なんといっても、今日一日だけだからなあ」、A「そうそう、これは芝居なんだから、思いっきりやっつけなくちゃあ」といった「楽屋ネタ」のやりとりが何とも可笑しかった。いつもと違って、林友廣は「悲劇の主人公」に徹し、「圧力」の風情は出さず終い、強欲なA一味に騙され、女房は斬殺、娘は自分で手に掛けてしまうといった(弱者の)愁嘆場を「お手本」通りに演じきった、と私は思う。それにしても、その舞台姿は、化粧・衣装、振り、口跡のいずれもが、そのまんま「大日向満」と「瓜二つ」であることに驚嘆した。なるほど、大日向満は彼にとっては義理の兄(姉・大日向きよみの亭主)、修業時代、モデルとすべき父が現存していないのだから、兄の景色を「お手本」にするのは道理である。事実、彼が22歳の時、雑誌「太陽・9月号・N268)」(平凡社・1984年)では以下のように紹介されている。〈本名=佐久間寛人・昭和37年6月19日生まれ・血液型A型・身長180センチ・体重73キロ・初舞台=3歳・好きな役者=梅澤富美男、若水照代、【大日向満】・趣味=パチンコ・女形を始めた動機=母親に勧められて・女形の化粧時間=約30分〉
 関東一の実力者・林友廣が、関西一の実力者・大日向満の「芸風」を「お手本」にしていたことを改めて確認、望外の発見に満足しつつ帰路に就くことができた次第である。
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2023-07-12

劇団素描・「劇団颯」・《年忘れ演劇祭・林友廣の「実力」と「圧力」》

【劇団颯】(座長・颯馬一気)〈平成21年12月公演・浅草木馬館〉

正午から、浅草木馬館で大衆演劇観劇。「劇団 颯」(座長・颯馬一気)。今日の演目は、「年忘れ演劇祭」とやらで、「劇団虎」座長・林友廣、「劇団章劇」座長・澤村章太郎、副座長・澤村蓮、「劇団美鳳」座長・一城進悟(前・林京助)、「劇団翔龍」花形・藤川雷矢、「劇団菊」花形・菊小鈴らがゲスト出演、入場料金も2000円と格別であった。芝居の外題は「やくざ忠臣蔵」、武家の話を侠客の世界に「置き換えた」筋書、浅野内匠頭もどきの二枚目親分が澤村蓮、その女房が菊小鈴、子分が藤川雷矢、吉良上野介もどきの仇役親分に澤村章太郎、その後輩に林友廣という配役、舞台の出来栄えは「まあまあ水準並み」であったが、今日の眼目はあくまで「お祭り」、いわば有名・有力役者衆の「顔見世」ショー的な演出に終始していた。台本・演出ともに林友廣の采配によるとのこと、「まあ、そんなところか」と肯ける。実力派「劇団章劇」に主役をまかせ、下座「劇団颯」の面々で脇役を固める。自分は「三枚目」として直弟子・一城進悟の「相手」をする(その目論見は当然至極であろう)、と考えたかどうかはわからないが・・・。私が大衆演劇を初めて見たのは、昭和46年夏、千住寿劇場であった。
「長谷川正二(次であったか?)郎劇団」、父は東京大衆演劇界の大御所・長谷川正二郎、母は名女優・若水照代であった。まだ、舞台のレギュラーではなく、劇場の軒下でアイスキャンデーを舐めていた姿を思い出す。その彼が、今や「劇団虎」の座長として、東京大衆演劇劇場協会「全体」を取り仕切るなんて、まさに「隔世の感」がある。父親は典型的な「立ち役」「親分肌」が「売り」、母もまた「美空ひばり」もどきの若衆姿が艶やかで、よく似合ったが(歌唱「ある女の詩」は絶品)、芸風はあくまで「関東風」で淡白、言ってしまえば「どうでもいいってことよ」といった「投げやり」な風情が魅力であった。その後継者である林友廣の「実力」も「同質」「同程度」、それが今度は着実に「劇団美鳳」座長・一條進悟に受け継がれていて、たいそう興味深かった。まさに(石原裕次郎もどき)「立ち役」の色香で勝負している一城進悟が、師匠・林友廣の前では「小坊主」然として愛嬌をふりまく、なるほど役者の「実力」とは「圧力」を無視しては成り立たないという「現実」を、とくと学ばせていただいた次第である。楽屋うちのネタを舞台に持ち出して客を喜ばせるのは大衆演劇の常道だが、あまり「度が過ぎる」と興ざめ、肝腎の芝居がぶち壊されてしまう。その微妙な「さじ加減」は、客との呼吸で決まる。今日の舞台、芝居の中でも口上の場面でも、林友廣の「圧力」が目立ちすぎて、私自身はやや「興ざめ」の感があったのだが・・・。その景色を「粋」と受け取るかどうか、それは客筋の「自由」である。
 ところで、今、私の手元には『太陽・NO268』(平凡社・1984)という雑誌がある。特集は「女形の美」。今から25年前、林友廣は〈全国の玉三郎 花の競演〉(義理・哀愁・人情・通俗、大いに結構ではありませぬか。大衆演劇の名花十輪ここに咲き揃って、皆様を夢の世界へお連れ申します)という記事のトップに登場している。当時は弱冠22歳、女形で「売り出し中」だった様子が窺われる。ちなみに、他の九輪とは誰、だあれ?見海堂俊(笑々座)、見城たかし(劇団見城)、若葉愛(劇団わかば)、白龍光洋(劇団わかば)、市川千太郎(市川劇団)、里見要次郎(里見劇団)、松井まこと(松井劇団)、市川よしみつ(市川市次郎劇団)、荒城愼(荒城劇団)だと・・・。いずれ菖蒲か杜若、今ごろどうしているかしら?、名花十輪の行く末やいかに、という感懐に誘われるが、彼らの現況を「実力?」それとも「圧力?」、どちらで勝負しているかという観点から眺望するのも「観賞法」の一つ(一興)ではないだろうか。
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2023-07-01

劇団素描・「劇団颯」・《芝居「森の石松の花嫁」・颯馬春の魅力と宗山流胡蝶の実力》

【劇団颯】(座長・颯馬一気)〈平成22年9月公演・小岩湯宴ランド〉
昼の部・芝居の外題は「森の石松の花嫁」。配役は次郎長の子分・熊五郎に颯馬京一郎、三下・兵六にベテラン・望月京太郎、その妹おりくに紀咲繚、小政に颯馬春、石松が立ち寄った居酒屋の女にゲスト出演の宗山流胡蝶、というところまでは分かったが、肝腎の森の石松、親分・次郎長が判然としない。座長・颯馬一気、副座長・颯まさきであることは間違いないのだが、はたしてどっちがどっち?。それにしてもこの兄弟、よく似ている。さて、筋書はいたって単純、新入りの三下・兵六が次郎長親分に頼み事、「妹が一家の若い衆の所に嫁入りしたいと言っている、ぜひ親分の口利きで、その願いを叶えてやってくだせえ」。「妹の歳はいくつだ」「へえ、あっしとは三つ違いの十八で・・・」「器量の方はどうなんだ」「ミス・丹波になりやした」「で、誰に似ている」「あっしと瓜二つです」などというやりとりの後、親分は小政、熊五郎、石松にこの縁談話を持ちかけるが、いずれも「兵六と瓜二つ」ではNOという返事。やむなく次郎長親分、禁を破って酒を飲んだ罰として、石松に娘を押しつけた。ところが、ところが・・・、この娘、一同の想像とは裏腹に「絶世の美人」であったのだ。それを知った性悪の熊五郎、石松に娘を譲れと強行談判、二人が揉めているところに仲裁に入った小政・颯馬春の風情が、「例によって」たまらなく魅力的であった。本来なら「時の氏神」として奉られるべき立場だが、熊五郎、石松の双方から「何しに来た」「引っ込んでろ」等々、さんざん「からかわれ」「あざけられ」、全くの「態無し」状態だが、「すまねえ」「勘弁してくれ」を連発して、したたかに「その場をくぐり抜ける」、その態度がなんとも清々しく、思わず客席から「春!がんばれ!」と声がかかるといった按配で、抱腹絶倒の場面であった。おのれの「力不足」を「見せ場」に変えてしまう「したたかさ」、それを演出する相手役の「つっこみ」具合が絶妙で、今ではこの劇団の「目玉」として、無くてはならない名場面になるのではないか、と私は思う。本筋とは無縁のところで「見せ場」を作れれば、二倍の楽しさを満喫できるからである。「いったい、お前は何しに来たんだ」と尋ねられ、「あっ、そうだ。忘れてた。親分が呼んでいる」「バカ!どうしてそれを早く言わねえか」と言い捨てて熊五郎は退場、石松とのやりとりも同様。「たしか、親分が呼んでいたような気がする・・」といった、頼りなげな様子は、颯馬春を措いて他には描出できない。その後は、定番通り「横恋慕」した熊五郎に娘と兵六は殺され、石松がその仇を討つという筋書だが、私自身の胸中には颯馬春の、健気な舞台姿が最も印象深く残った、という次第である。夜の部・芝居の外題は「奥飛騨慕情」。大舞台の役者・宗山流胡蝶(女形)を主役に迎えての、時代人情劇。なるほど、胡蝶という役者、女形としては大柄だが、芝居も舞踊も「達者」にこなす。芸風は「歌舞伎」調、「新派」調、なんでもござれ、といった「実力」の持ち主と見た。大昔、山口正夫(?)という人気役者が活躍していたが、その風情を彷彿とさせる舞台で、普段とは違った空気が漂い、大満足して帰路に就くことができたのであった。感謝。
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2023-06-30

劇団素描・「劇団颯」・《芝居「命の舞扇」・大先生・若水照代は健在!》

【劇団颯】(座長・颯馬一気)〈平成22年9月公演・小岩湯宴ランド〉
昼の部・舞踊ショーから見聞した。子役の颯一馬、颯一斗が演じる女形舞踊が、なんとも初々しく艶やかで、心を洗われた。二人とも小学校中学年の男児、一馬は「洋風」、一斗は「和風」の趣で「お見事!」という他はない。加えて、今日の舞台、花形・妃咲繚、副座長・颯まさき、座長・颯馬一気が次々と「女形舞踊」を披露する。唯一の女優・香月千鶴が「立ち役舞踊」といった按配で、もしかしたら男優陣の「女形」が目玉なのかもしれない。事実、この三人、三者三様に「妖艶な女」の中に、ふと「男の正体」を覗かせる風情を「売り」にしているのだろう、その舞台模様がたまらなく魅力的であった。夜の部・芝居の外題は「命の舞扇」。「本日特別ゲスト出演・若水照代」の構成・演出とあっては、見逃すわけにはいかない。それにしても、この若水照代、今年で72歳(寅年)だとか・・・。私が彼女を初めて見たのは、今からおよそ40年前、昭和46年、所は「千住寿劇場」であった。彼女はまだ30歳代、舞踊ショーのラスト、純白のドレスに身を包み、日にち毎日「ある女の詩」(美空ひばり)を熱唱し続ける姿が私の脳裏に焼き付いている。その歌唱力は、はるかに美空ひばりを超えていたと私は確信する。以後、「劇団ママ」、「劇団虎」を経て、今では「東京大衆演劇劇場協会」の「大先生」格?、演劇部長・林友廣の母であり、また関西の人気劇団「満劇団」座長・大日向皐扇の祖母でもある。月日の経つのは早いもの、「お互いに歳をとりましたね」と心中でつぶやかざるを得なかった。その芸風は、生粋の関東風、「粋でいなせで」、「てやんでえ、べらぼうめえ」といった空気を未だに漂わせ続けているとは・・・。芝居の筋書は、自分の娘(紀咲繚)を「囲いもの」と偽って保護していた土地の親分(若水照代)が、踊りの名手(座長・颯馬一気)に娘を嫁がせようとするお話。だが、娘は真相を知らずに病死、大詰めで名手が舞を披露するといった「悲劇」仕立てだが、人情の描出は役者の「セリフ回し」に頼りがちで、出来栄えとしては「今一歩」というところか。途中、茶店で働く娘の所に酒を買いに来た未成年の男児(颯一馬?)が、しつこく「おばちゃん、ありがとう!」を繰り返しながら、最後は「おじちゃん、ありがとう!」の決めぜりふで引っ込む、博奕三昧で借金に追われている名手のところに、取り立てに来た賭場の親分(望月京太郎)に随行、サイコロを振り損ねる子分(颯馬春)の「風情」等などが、初々しく(可愛らしく)、「花を添えていた」。芝居の本筋よりも、場面場面の「色づけ」(アドリブ・ギャグ)で客を惹きつける、いかにも関東風の演出を、久しぶりに堪能できたのであった。舞踊ショー、若水照代の歌唱はやはり「ひばり節」、(自らが企てた)アンコールに応えて「関東春雨傘」は逸品、その歌声に衰えは感じられなかった。
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2023-06-29

劇団素描・「劇団颯」・《芝居「天保水滸伝・笹川の花会」・颯馬春、17歳の大変身》

【劇団颯】(座長・颯馬一気)〈平成22年9月公演・小岩湯宴ランド〉
芝居の外題は「天保水滸伝・笹川の花会」。筋書は、先代(二代目)玉川勝太郎の浪曲通り。幕開け、冒頭の場面。笹川一家の若い衆・小南の正助が飯岡一家にやって来た。迎えに出たのが洲崎の政吉(副座長・颯馬まさき)で、花会のちらしと手土産を受け取りながら、しきりに、この若い衆を「おちょくる」風情が何とも可笑しかったが、正助の方は「大真面目」に応じ続ける。清々しい態度で、多分、颯馬京一郎あたりが扮しているのだろうと思ったが、実は大間違い、座長の長男・颯馬春の「晴れ姿」であったとは・・・。それにしても、人間変われば変わるもの、私が彼の姿を見聞したのはほぼ2年前、「舞台では棒立ち、その視線も定まらず」といった有様で、他人事ながら「この先、大丈夫だろうか」と案じていたのだが・・・。その時の座長の口上。「私の長男坊なんですが、やる気があるものやら、ないものやら全く困ったものです。弟たち(子役・颯一馬、颯一斗)の方がよっぽど筋が良い」。身内での話ならともかく、見知らぬ観客にまで「親の心情」を赤裸々に吐露するとは・・・、その「潔さ」「大胆さ」に感じ入ってしまったのだが、今回もまた座長いわく「本当に2年前はひどかったです。中学ではケンカばかりする落ちこぼれ、先生も職場体験学習の『行き先』を決めかねて、親の劇団でやってこい、と言われたほどです。あれから2年、まもなく17歳、最近どうやら、少しずつやる気が出てきたようです。まだまだ未熟者ですが、どうか可愛がってやってください」。お父さん、お見事!さすがは家族、さすがは師匠!。その指導力、教育力に私は心底から脱帽する。2年前、颯馬春が舞踊ショーのアナウンスを担当、「東京発」の曲名を「トウキョウ・パツ」と紹介した、なぜって「発」は「シュッパツ」の「パツ」だからと舞台で説明、その「学力不足」を陳謝させられた姿が、昨日のことのように思い出される。その彼が、たった2年の間に、これほどまでの「変身」を遂げようとは!。聞けばこの父子、ほぼ10年(春、5歳から15歳時まで)「別居生活」を強いられていたとのこと、その間に「学校教育」が果たした役割は何だったのか、等と余計なことを考えてしまった次第である。今回の舞台でも、「それでは、笹川に帰ります」、「笹川ってどこだ?」などと伯父の颯まさきに突っ込まれ、「えーっと、栃木県で・・・」「バカ、笹川は下総の国、千葉県と茨城県の境だ。これから42.195キロ歩いていけ!」「ずいぶんとお詳しいようで。おそれいりやした」「バカ、42.195キロはマラソンの距離、そんなことまでオメエ知らねえのか!」「へえ、どうかもう、勘弁してやっておくんなせえ」といった(息の合った)「やりとり」は絶妙で、「かつての落ちこぼれ」の面目躍如、「したたかに虐められる」ボケの魅力を十二分に発揮していた、と私は思う。結果良ければすべてよし、芝居に舞踊に、文字通り「水を得た魚」の風情で、精一杯、初々しく、颯爽と活躍する17歳の勇姿に大きな元気を頂戴して帰路に就くことができたのであった。
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