META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 松丸家劇団
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2023-12-24

劇団素描・「松丸家劇団」・《芝居「あひるの子」の舞台模様》

【松丸家劇団】(座長・松丸家小弁太)〈平成26年10月公演・大宮健康センターゆの郷〉
芝居の外題は「あひるの子」。特別出演している「鹿島劇団」責任者・甲斐文太の「当たり役」、外題を見ただけで「鹿島劇団」の(珠玉の)舞台模様が、まざまざと浮かんでくる。子会社の社員夫婦と一人娘・君ちゃん、社員宅の2階に間借りしている若夫婦、親会社の社長、社員宅を点検で訪れる電気会社の社員、といった登場人物が繰り広げる社会人情喜劇である。今日は君ちゃんの18回目の誕生日、社員の夫は君ちゃんの好物・あひるの肉(北京ダック)を買ってお祝いしようと早々に帰宅した。そこに君ちゃんが一着100万円もする振袖姿で、社長さんともども現れる。聞けば、社長さんからのプレゼント、加えて装飾品まで買ってくれるとのこと、社員の妻、恐縮して「そこまでは・・・」と固辞するが、夫「いいじゃないか、社長さんは大金持ち。有難く頂戴すれば」と妻をせっつく。「せっかくだから、奥さんにも宝飾品をプレゼントしましょう」ということで、社長と君ちゃん妻の3人は連れだってデパートへ・・・。それを見送った間借り人若夫婦の夫、(大家の)社員に向かっていわく「おかしい、あの3人はまるで親子の風情・・・、あなたは奥さんといつ結婚したの?」「18年前の4月だけど・・」「君ちゃんが生まれたのは?」「その年の11月だよ」「そこだ!およそ人間の子どもというものは十月十日の潮満ちて、道来る潮とともどもにお産平の紐解けてオギャアと生まれてくるのが、これすなわち人間の子、七月児(ナナツキゴ)は育っても八月児(ヤツキゴ)は育ターン物」と絶叫する。この物語は、要するに、社長(あひる)の子(君ちゃん)を、お人好しの社員(ニワトリ)が、それとも知らずに18年間育てたという事実、知っているのは社長と自分の妻だけ、しかし人一倍やきもち焼きの間借り人(第三者)が「真実を見ぬく」という筋書きであり、その「絶叫」こそが一番の見所である、と私は思う。
 今日の配役は、社員夫婦に咲田せいじろう・松丸家美寿々、間借り人の若夫婦に座長・松丸家小弁太・松丸家光姫(?)、君ちゃんに松丸家ちょうちょ、社長に特別出演・甲斐文太、その他大勢といった面々であったが、その舞台模様は「今一歩」、「鹿島劇団」には及ばなかった。その理由1、主役の咲田せいじろう、「波平」然とした鬘をかぶっても、根っからのお人好し、人情味(ぬくもり)の描出には至らなかった。課題は「顔の表情」と「間」のとり方か。姿・形、所作を見ただけで「好人物」だとわかる風情がほしい。その理由2、間借り人役の座長・松丸家小弁太、エキセントリックな悋気の景色は垣間見えたが、「力が入りすぎ」。肩の力を抜いて、口跡の強弱(メリハリ)を工夫することが課題であろう。主役が甲斐文太、咲田せいじろうが社長役にまわれば、まったく別の舞台が展開されたに違いない、などと身勝手なことを考えてしまった。
 歌謡・舞踊ショーの逸品は、甲斐文太の「弥太郎笠」、これまでの着流しに替えて今日は股旅姿、長ドスに添えられた黄色い菊の花が一際あざやかに映え、男の色香ただよう舞姿は「国宝級」、さらには松丸家美寿々の舞に添えられた歌声「なには情話」(?)、その艶やかさもまた格別であった。この舞台を見聞できただけで望外の幸せ、今日もまた大きな元気を頂いて帰路に就いた次第である。
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2023-12-11

劇団素描・「松丸家劇団」・《芝居「関取千両幟」の名舞台》

【松丸家劇団】(座長・松丸家小弁太)〈平成26年9月公演・みかわ温泉海遊亭〉
芝居の外題は「関取千両幟」。浪花の関取・稲川(座長・松丸家小弁太)が江戸に遠征、初日から白星を重ねているが、いっこうに御贔屓がつかない。たまたま出会ったお菰(松丸家翔?)から「贔屓になってやろう」と言われ、稲川は快諾する。稲川に従う弟子二人(咲田せいじろう、松丸家ちょうちょ)は「お菰を贔屓にするなんて」と呆れたが、そこにやって来たのがお菰姿の新門辰五郎(客演・甲斐文太)、半身不随のヨイヨイの風情、悪臭紛々のまま部屋に上がり込む。稲川「ありがとうごんす」と歓待すれば、薄汚れた袋の中から腐った酒を取り出して「贔屓のしるし、一杯飲んでくれ」と勧めた。弟子たち「そんなもん、やめなはれ」と制止するが、その手を振り払って一気に飲み干す。「いい飲みっぷりや、弟子たちにも・・・」、弟子たち固辞するが、稲川に「飲まんかい!」と一喝されて、渋々飲み干した。お菰「酒には肴がいる。これも・・・」と言って取り出したのは腐ったうどん。そこに「○○○の力」(実はウコンの力)を塗して勧める。稲川、ありがたく頂戴して弟子たちへ。「もうがまんできない」と抗ったが、またまた稲川の一喝、「殺生や。これ以上する(虐める)と、テレビに出まっせ。そこのお菰さん、あんたが一番、責任がある。ケーサツが来たらどうするんや」。お菰、甲斐文太に返って「わしゃ、逃げる」と言ったやりとりが、何とも面白かった。弟子たち、「オエッ、オエッ」を繰り返しながら、ようやく食べ終わり、お菰は大満足、時折、新門辰五郎の風情を垣間見せながら退場していった。大詰めは、侠客姿に着替えた甲斐文太、芸者衆、子分衆を従えて再登場、「稲川関、さっきはあんたの心を試したが、乞食衆までも大切に思う気性が気に入った。これからは、あっしが贔屓になりましょう」、ということで大団円となった。私はこの演目を「鹿島順一劇団」の舞台で、たびたび見聞してきたが、今日の舞台、稲川役で登場した松丸家小弁太の景色は、甲斐文太(二代目・鹿島順一)と見紛うほど、では、新門辰五郎は誰がやる?、小弁太に違いないと思っていたが、なななんと、稀代の名優・甲斐文太であったとは・・・。役者の実力は「酔態」「病態」をどのように演じるかで決まるが、甲斐文太の「ヨイヨイ姿」は、他の追随を許さない。(他に、大川竜之助、蛇々丸らが居ることはたしかだが・・・)「木曽節三度笠」「里恋峠」「一羽の鴉」などで見せる老爺の「病態」を見聞すれば、一目瞭然であろう。(その甲斐文太の薫陶を受けて)小弁太の颯爽とした艶姿は申し分なく、さらに加えて、剽軽な弟子子役を演じた、松丸家ちょうちょの舞台姿も魅力的であった。「三枚目」の素質十分、今後ますますの成長が期待される。(ということで、)武者修行を重ねる「鹿島順一劇団」の面々が、「里見八犬士」のように散らばって、件の「松丸家劇団」(甲斐文太、幼紅葉)、あるは「近江飛龍劇団」(三代目・鹿島順一、壬剣天音)、あるは「浪花劇団」(花道あきら)、あるは「かつき夢二劇団」(菊章吾)等々で、活躍・躍進を続けていることを確信、今日もまた大きな元気を頂いて帰路に就いた次第である。
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2023-04-18

劇団素描・「松丸家劇団」・《芝居「女装男子」はお家芸》

【松丸家劇団】(座長・松丸家小弁太)〈平成22年1月公演・浜名湖ロイヤルホテル〉
座員は、花形・咲田せいじろう、女優・美鈴、こもも、光姫、ちょうちょ、若手・ドロンこうたろう、ともや、子役・ちびた、といった面々であるが、後見(太夫元?)は座長の父・松丸家弁太郎である。この弁太郎、何を隠そう、今や(実力では)斯界の第一人者(だと、私が思う)・二代目鹿島順一の兄ということで、さぞや魅力的な舞台が見聞できるだろう、と胸躍らせて馳せ参じた次第である。芝居の外題は昼の部「大利根無情」、夜の部「女装男子」。舞台の出来映えは、いずれも「水準並以上」で、えもいわれぬ「艶やかな」空気に充ち満ちた景色の連続であった。それというのも、美鈴、こもも、光姫といった女優陣の「実力」「活躍」が目立つからであろう。また、昼の部・歌謡舞踊ショーでは、「洋舞曲」ゼロ、《和風》に徹した演出が見事であった。座長の歌唱「惚れた女が死んだ夜は」は絶品、舞台・ちょうちょの舞踊とのコンビネーションも素晴らしい。芝居夜の部「女装男子」は、「鹿島順一劇団」の十八番、なるほど祖父・初代鹿島順一の伝統を受け継ぐ「お家芸」だったのか。出来映えは、「鹿島劇団」には及ばないが、女装がばれたあとの若様(松丸家小弁太)と、敵役(咲田せいじろう)との(俗曲に乗せた、舞踊風)「立ち回り」は、一幅の錦絵、絵巻物のように「華麗」であった。「演劇グラフ」(2008年10月号)の情報によれば、座長・松丸家小弁太は14歳で(母・松丸家美里から)座長の座を譲り受け、以後、姉・美鈴、こもも、妹・光姫らと一緒に舞台を引き継いで10年が経過したという。近江飛龍、近江新之介、鹿島順一らは「親族」、芝居や舞踊のあちこちに、彼ら先輩の「面影」が見え隠れするのも当然であろう。しかし、そうであればあるほど、私が見聞したかったのは、母・松丸家美里や、父・松丸家弁太郎の「舞台姿」、弁太郎は「大利根無情」の仇役で一見できたが、それだけではまだまだ不満足、いつまでも元気に活躍して欲しいと念じながら、帰路についた次第である。
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