META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団花車
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2023-10-21

劇団素描・「劇団花車」・《姫勘九郎、「拍手請求」皆無で最高の舞姿》

【劇団花車】(座長・姫京之助、姫錦之助)〈平成21年5月公演・小岩湯宴ランド〉                                    今日もまた、表看板に「姫勘九郎」の名前があるのを確認して入館した。芝居の外題は「白菊蔵子」。無実の罪で自分は島流し、その間に両親、妻までも殺された(自死に追い込まれた)主人公・白菊蔵子(姫京之助)が、途中で出会った青年・彦三郎(姫猿之助)との交流を深めながら(京之助が猿之助を「彦チャン」と呼ぶ様子が、「場違い」で愛らしかった。魅力的)、仇役(姫錦之助)に復讐を遂げるという筋書で、景色・風情は「九州」味、とりわけ京之助、錦之助の「ヤマを上げる」口跡が、「大きすぎて」耳障り、どちらかといえば「重苦しい」空気の舞台であった。中盤、青年(猿之助)に荷物を届けに来た運送業者と、その場に居合わせた村の床屋(姫右近)との「やりとり」が、なんとも「軽妙で」「可笑しく」、救われた。ところで、その運送業者を演じたのは誰だったのか、もしかして月神 颯?。だとすれば、今日の芝居一番の掘り出し物、その飄々とした「とぼけた味」をどの程度、劇団の中で活かせるか。貴重な「ちょい役」「脇役」として、今後の活躍を期待したい。それにしても、とうとう姫勘九郎は(夢路京母も)出ずじまい。いささか落胆気味で、舞踊ショーの舞台を「ぼんやり」観ていたが、なんと「突然」といった雰囲気で、勘九郎登場。しかも演目は「瞼の母」。1コーラス目は島津亜弥、2コーラス目は杉良太郎、3コーラス目は再び島津亜弥という「音曲構成」で、精一杯「番場の忠太郎」に肉薄しようとする姿勢は立派。忠太郎は「一匹狼のはぐれ雲」、どこか「甘ったれ」で、どこか「優しい」風情が不可欠だが、そうした雰囲気を描出できれば文句なし、そこを目指して着実な一歩を踏み出したことは間違いない。続いて、女形舞踊は「おかあさん」(唄・森昌子?)。テーマを「母」に絞った演出は「お見事」、役柄は嫁ぐ日、母への感謝を捧げる清純な娘というわけで、勘九郎本来の「芸風」には馴染まないかもしれないが、観客(私)には、まだ「忠太郎」の「残像」が見える。その二重写しの中でこそ、この女形舞踊が際だつのである。とまれ、今日の舞台、勘九郎の舞踊では最高の出来栄え、加えて座長・姫京之助の「歌唱」(「人生劇場」他)まで見聞できたことは、望外の幸せであった。蛇足ながら、今日の勘九郎、舞踊の最中で「拍手の催促」は皆無、素晴らしいことだと思う。それこそ「手遅れの拍手」など、「洒落にも、絵にも」ならないからである。
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2023-08-28

劇団素描・「劇団花車」・《姫勘九郎の「魅力」》

【劇団花車】(座長・姫京之助、姫錦之助)〈平成21年5月公演・小岩湯宴ランド〉  
 表看板に「姫勘九郎」の名があることを確かめて入館した。なぜなら、今日の観劇、「勘九郎の姿」を観ることが目的だったから・・・。この劇団、「劇団紹介」にもあるように「個性で魅せる大衆演劇界のサラブレッド劇団」、京之助は言わずもがな、錦之助、猿之助ともどもに「踊りのセンスは高く評価されている」。言い換えれば、みんなが努力家、精進の結果を「技」に結びつけている。そんな中で、(私の独断・偏見によれば)勘九郎は「やや異端」、どこか「力が抜けている」。他の役者が「完璧」を求めているのに、どこか「崩れた」「投げやりな」雰囲気、それが劇団全体の「緊張度」を緩和する、息抜きの効果を果たしているのだ、と私は思う。
 姫勘九郎の「実力」は、まだ「発展途上中」、それだけに「未知の可能性」が無尽蔵に秘められているようだ。京之助、錦之助、猿之助の「舞台」は、それぞれが「完璧な実力」の持ち主だけに、(次どうなるか、次どうするか)先が読める。だがしかし、勘九郎は違う。「今日はどうするだろうか、何かやってくれるのではないだろうか」「今までにない姿を見せてくれるのではないだろうか」といった期待感を、芝居や舞踊の「それぞれの場面で」もたせてくれる。そのことが勘九郎の「魅力」(個性)に他ならない。
 今日の舞台、芝居の外題は「三つの魂」。幼いとき離ればなれになったキリシタンの同胞(兄・京之助、弟・勘九郎、妹・猿之助)が、それぞれの過去を引きずりながら、兄は盗賊の頭、妹は堅気になった手下(錦之助)の女房、弟は兄を捕縛する十手持ちという立場で「再会」するという物語。およそ勘九郎には「似つかわしくない」役回りだが、健気にも最後まで「懸命に」演じ通した。そのことが「素晴らしい」のだと、私は思う。本音を言えば、末弟・右近が演じた「手下の悪役」の方をやりたかったかもしれないのに・・・。
 舞踊ショー、勘九郎の「舞踊」は、やはり「未完成」なだけに魅力的、他の面々とは「ひと味違った」空気が貴重である。それだけに、客に向かっての「拍手の請求」は絵にならない、客のほとんどが、えもいわれぬ「媚態」(ウインク)に酔いしれて(待ちこがれて)、金縛りに遭っていると思えばよいではないか、えっ?『勘九郎!』。
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2023-07-23

劇団素描・「劇団花車」・《帰ってきた“勘九郎”!》

【劇団花車】(座長・姫京之助)〈平成21年3月公演・川越三光ホテル小江戸座〉
 先月の舞台を見聞して、私は以下のように書いた。〈今回の公演には、なぜか三男・勘九郎が「不参加」、ポッカリと穴が開いてしまった感がある。前回の舞台では、「やる気があるのか、ないのかわからない」勘九郎の「飄々とした」風情が、芝居の中で「えもいわれぬ」魅力を醸し出していたのだが・・・。
 いずれにせよ、今回もまた「もう一度観たい」と思うかどうか、現状でははっきりしない〉。そのことを確かめる意味で、「念のために」来場したのだが・・・。芝居の外題は「帰ってきた伊太郎」。筋書は大衆演劇の定番で、あるヤクザ一家の物語。親分(姫京之助)が代貸し(伊太郎・姫錦之助)を連れた湯治治療の旅から帰宅する日、留守宅を守っていた子分達や女中(夢路京母)、親分の娘(姫猿之助)らが「心浮き浮き」待ち受けるところから舞台が始まったのだが、先月の雰囲気とはどこか違う。舞台の空気、観客との呼吸、役者全員の表情・所作・口跡の一つ一つに「元気」(張り)が感じられるのだ。親分達を待ち受ける一家の中に用心棒の浪人を見て、「えっ?もしかしたら勘九郎?」、私は自分の目を疑った。勘九郎がいるはずがない。でも、あの浪人が勘九郎でないとしたらいったい誰なのだろう?いつになく、夢路京母が「乗っている」。錦之助、猿之助の表情にも「余裕」が感じられ、客との呼吸も「ピッタリ」、「絵になる場面」の連続であった。「いったいどうしちまったんだ?」、先月の木馬館で「半ば見切りをつけていた」私にとって、今日の舞台はまさに「驚きの連続」、舞踊ショーにはいってから、なるほどこの「うれしい豹変」の原因を突き止めることができた。三男・姫勘九郎が「帰ってきた」のだ。これまでポッカリ開いてしまった穴が「しっかりと」埋められ、劇団本来の「景色」「風情」を取りも戻すことができたことは間違いない。勘九郎の「芸風」は、他の兄弟に比べて「特に目立つ」わけではない。どちらかといえば「地味」、どちらかといえば「不器用」、だがしかし、錦之助、猿之助、右近にとっては、その芸風が、自分の芸風をより「際だたせるために」必要不可欠なのだ、と私は思う。大衆演劇の劇団にとって、家族の絆、兄弟の連帯がいかに大切かを思い知らされた次第である。
 先月も書いたが、〈父の「重厚さ」、長男の「華麗さ」、次男の「外連味」、三男の「飄然」、四男の「初々しさ」が結集してこそ、「大衆演劇界のサラブレッド劇団」が実現できるのだ〉。「お客様がもう一度観たいと思ってくださる劇団」への「第一歩」が踏み出されたことを祝福したい。
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2023-07-22

劇団素描・「劇団花車」・《舞踊ショーに「すべて」を賭ける?》

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【劇団花車】(座長・姫京之助・姫錦之助)〈平成21年2月公演・浅草木馬館〉
 劇団紹介によれば、〈プロフィール 劇団花車 九州演劇協会所属。昭和61(1986〉年、初代・姫川竜之介の長男・姫京之助が旗揚げ。劇団名は、故・藤山寛美より贈られたもの。伝統を踏まえながら、常に時代の流れを敏速にキャッチ。独自のアレンジを加え、華やかな舞台を創造し続けている。姫京之助 昭和33(1958)年7月19日生まれ。福岡県出身。血液型A型。九州演劇協会の人気役者、初代・姫川竜之助の長男。16歳で初舞台を踏む。初代・藤ひろしの劇団や藤山寛美在籍時の松竹新喜劇で腕を磨いたあと「劇団花車」を旗揚げ。「お客様がもう一度観たいと思っていただけるような劇団」を目標としている。姫錦之助 昭和56(1981)年1月8日生まれ。福岡県出身。初舞台は6歳。観客を飽きさせないアイデアで舞台を楽しんでいただこうと努力し続けている。踊りのセンスは特に高く評価されている。平成19(2007)年10月、新開地劇場(兵庫県)にて座長襲名した〉とのことである。またキャッチフレーズは、〈個性で魅せる大衆演劇界のサラブレッド劇団 座長 姫京之助とその長男である座長 姫錦之助の輝く二枚看板。次男・姫猿之助、三男・姫勘九郎、四男・姫右近も唯一無二の個性で魅せる。流行と感性を斬新に取り入れた舞台に注目が集まる〉であった。 
 私が初めてこの劇団を見聞したのは、平成19年5月ころであったか、十条篠原演芸場の舞台であった。なるほど「お客様がもう一度観たいと思っていただけるような劇団」であることは間違いない。キャッチフレーズどおり、父・京之助、長男・錦之助、次男・猿之助、三男・勘九郎、四男。右近の「風情」「芸風」はまさに「唯一無二」、個性的な魅力で輝いている。それだけに、(劇団の将来を考えれば無理からぬこととはいえ)父・京之助と長男・錦之助を「二枚看板」にすることは、いかがなものだろうか。父の「重厚さ」、長男の「華麗さ」、次男の「外連味」、三男の「飄然」、四男の「初々しさ」が結集してこそ、「大衆演劇界のサラブレッド劇団」が実現できるのだ、と私は思う。劇団の特徴は、全体としては「華やか舞台」が「売り」。化粧・衣装(着物)はもとより、履き物、小物、鬘、簪に至るまで「微に入り細に入り」「「金をかけている」。それらを、最大限に「披露」するためか、「早変わり」の技も、お見事。舞台の力点は、「芝居よりも舞踊ショー」におかれている。前宣伝の張り紙も、ほとんどが「舞踊ショー」の演目であることからも、そのことが窺われる。したがって、芝居の舞台は低調、外題は「○○○の林蔵」。大衆演劇の定番で、主役・座長、「二枚目」・錦之助、「三枚目」(敵役)・猿之助という配役であったが、「客との呼吸の合わせ方」が「今一歩」で「月並みな」出来栄えになってしまった。今回の公演には、なぜか三男・勘九郎が「不参加」、ポッカリと穴が開いてしまった感がある。前回の舞台では、「やる気があるのか、ないのかわからない」勘九郎の「飄々とした」風情が、芝居の中で「えもいわれぬ」魅力を醸し出していたのだが・・・。
 いずれにせよ、今回もまた「もう一度観たい」と思うかどうか、現状でははっきりしない。



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