META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団真田
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2023-04-02

劇団素描・「劇団真田」・《芝居「箱根八里の半次郎」、名花・富士野竜花の風情》

【劇団真田】(座長・真田涼兒)〈平成24年正月公演・茨城なか健康センター〉
この劇団には、斯界の名花・富士野竜花が居る。彼女は、かつて斯界の大御所・見海堂駿が率いる「見海堂駿&座・笑泰夢」に居た。劇場は佐倉湯ぱらだいす、たった8人の観客の前で、見海堂駿と五分に渡り合った、芝居「権三と助十」の舞台を、私は忘れられない。その艶姿を「もう一度、一目みたい」という思いで、はるばる水戸を越えてやって来た。芝居の外題は「箱根八里の半次郎」。筋書きは単純、川越一家に草鞋を脱いだ半次郎(副座長・風吹あさと)が、一宿一飯の恩義のため、佃一家親分・十兵衛(客演・伊達隆義)に斬りかかる。手傷を負わせて立ち去ろうとしたが、十兵衛に呼びとめられ、「お前さんは堂々と名乗って勝負した。悪い人とは思えねえ。堅気になって親孝行しなせえ」と諭される。改心した半次郎、故郷の箱根に帰って親孝行の心づもりだったが、母・おふじ(富士野竜花)は頑として許さない。「お前はわしの子ではない。とっとと出て行け」と突き放す。半次郎、十兵衛との約束を果たせぬうちに追っ手の二代目若親分・十吉(座長・真田涼兒)がやって来た。「まだ、堅気になっていねえのか。それならお前を討たなきゃならねえ」。半次郎もやむなく「お相手いたしやす」。時刻は暮れ六、場所は橋向こうの一本柏(?)、その様子を見ていたおふじ、心の動揺を押し殺して「ヤクザの子など持ったおぼえはない。斬られてこい」。とは言うものの、やはり親心は隠せない。「そこの人、これを持って行きなさい」と、襷の縄を手渡した。半次郎、「もう、この世では会いません」と言い残して喧嘩場へ・・・。おふじ、我に返って「どうして許してやらなかったのか!この頑固者が・・・」と自分を責め、半次郎の後を追う。やがて、暮れ六ツの鐘が鳴り、半次郎と十吉は「タイマン」の一騎打ちと相成ったが、もとより両者に戦意はない。半次郎、刀を落として「さあ、敵を討ちなせえ」、十吉も「おめえが堅気になるのを確かめにきただけ、事情を話しておくんなさい」と刀を納める。半次郎が堅気になれないのは、要するに母親・おふじの頑なさ。十吉の一計で半次郎は斬られたことに・・・。駆けつけてきたおふじに向かって十吉いわく「一足遅かった、半次郎は手足をバラバラにして川へ放り込んだ」、「何と言うことを!」、嘆き悲しむところへ、半次郎、幽霊の風情で登場、といった喜劇仕立てで舞台は大団円となったが、はたしてその出来映えや如何に・・・。私の目当ては、あくまでも富士野竜花の「軽妙洒脱」な艶姿、母親が振る舞う頑固さの中に、その風情は「見え隠れ」していたものの、十分に満足とまではいかなかった。やはり、芝居は一人ではできない。彼女と絡む副座長・風吹あさとは、まだ「力不足」、親子の風情を描出する余裕がない。座長・真田涼兒の芸風は「楷書」的で真面目、見海堂駿が醸し出す「座・笑泰夢」独特の空気には及ばない。結果、富士野竜花本来の魅力は不発、わずかに客演・伊達隆義の「とぼけた」切れ味が光っていたが、という按配であった。要するに「悪くはない」が「良くもない」というのが正直な感想である。第二部・グランドショーでは、伊達隆義の個人舞踊(女形)「芸者ワルツ」は秀逸、往年の名歌手。神楽坂はん子を彷彿とさせる舞い姿を観られたことは、望外の幸せであった。余談だが、関東の劇場の数は、茨城6、埼玉6、栃木4、千葉4、東京3、神奈川2、という状況で、茨城は埼玉と並んでトップ、いわゆる「目利き」の客筋が多いと思われるが、観客の風情は、あくまでも沈着冷静、「なんたって、ここは風呂がいいから・・・」などと言葉を交わし合う様子がたいそう面白かった。
股旅演歌名曲選 氷川きよし/箱根八里の半次郎股旅演歌名曲選 氷川きよし/箱根八里の半次郎
(2000/06/21)
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