META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「鹿島順一劇団」・《観客一人でも幕を開ける「英断」と「実行力」》
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2022-12-01

劇団素描・「鹿島順一劇団」・《観客一人でも幕を開ける「英断」と「実行力」》

【鹿島順一劇団】(座長・三代目鹿島順一)〈平成23年12月公演・高槻千鳥劇場〉
客席に一歩足を踏み入れて驚いた。すでにミニショーの幕は上がり、壬剣天音の舞台(個人舞踊・「雨の田原坂」)であったが、客が居ない。暗がりの中、わずかに一人が最前列、そして私が今、一人・・・。「鹿島順一劇団」は客が一人でも幕を開けるのだ。その英断と実行力に、私は心底から敬意を表する。「一段高い所からではございますが、心は下座に下りまして・・・」とは斯界口上の常套文句だが、この劇団は、たった一人の(下座の)客のために幕を上げたのである。見上げた根性といおうか、他の追随を許さない役者魂といおうか、常日頃から座長・三代目鹿島順一が口にしている「全身全霊」とは、このことだったのか・・・。これまでの私の経験では「10人に満たない場合は舞踊ショーだけ」「たった一人の場合は中止」という劇団がほとんどであった。ミニショー・ラストは、座長・三代目鹿島順一の長編舞踊「俵星玄蕃」、以後来場して五人になった観客のために、渾身の力を込めて踊る舞姿は、文字通り「迫真の演技」で、先輩・南條影虎に勝るとも劣らない出来映えであった。客筋の中には、観客の動員数が劇団の実力だと勘違いしている向きも多いが、客の入りなど歯牙にもかけず、日々の舞台で精進を重ねる劇団こそ、真の実力者である、と私は思う。芝居の外題は「身代わり道中」。東海道を旅する股旅ヤクザ、吉良の三太郎(三代目鹿島順一)と赤穂の甚吉(赤胴誠)の友情物語である。道中で知り合った三太郎と甚吉が、相撲上がりの親分・大五郎(花道あきら)から狙われている宿屋(菊屋)の娘・お菊(春夏悠生)を救おうと立ち向かうが、三太郎はあえなく返り討ちに・・・。おりしも、親不孝をして家を飛び出した三太郎を捜す、巡礼姿で盲目の母(春日舞子)に出会ったが、自分は瀕死の身、替わって甚助が(三太郎になりすまし)親孝行をするというお話、大五郎を成敗し、三太郎と母を引き合わせたのが見受山鎌太郎(甲斐文太)という筋書きで、見所は、①無愛想でしたたかな菊屋番頭(幼紅葉)の風情、②菊屋に泊り込んだ三太郎と甚助の絡み合い(じゃれあい)、③身代わりの親孝行を引き受けた甚助と、それを見送る三太郎の景色、④見受山鎌太郎の風格と貫禄、といったところであろうか。私は、この芝居を「三代目座長襲名披露公演」(平成22年6月・浪速クラブ)で見聞している。当時の配役は、甚助が南條光貴、番頭が蛇々丸、客席は大入りといった按配で、その時の舞台模様には①と②が及ばなかったが、まだ「発展途上」の赤胴誠、幼紅葉が健気にも難役に挑戦、閑散とした劇場の中で精進を重ねる姿は感動的であった。たった五人の観客のために、誠心誠意「全身全霊」で取り組んだ、劇団・劇場関係者一同に感謝、今日もまた大きな元気をいただいて帰路に就くことができた次第である。
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(2011/06/01)
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今年の松山劇場5月に三代目鹿島順一劇団を4回観劇しました
なぜか観客数は、少なかったのですが、手を抜くことなく毎回熱演されていたのを覚えています
4回とも舞台は、すばらしいものでした
観客一人でも全身全霊の舞台
素晴らしい劇団です
早く、劇団を再開してほしいです
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