META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 付録・洋画傑作選・《「第三の男」(監督キャロル・リード・1949年》
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2024-04-29

付録・洋画傑作選・《「第三の男」(監督キャロル・リード・1949年》

 映画「第三の男」(監督キャロル・リード、原作グレアム・グリーン、出演オーソン・ウェルズ、ジョセフ・コットン、アリダ・ヴァリ、トレヴァー・ハワード)《「世界名作映画BEST50」DVD・KEEP》を観た。「作品解説書」には以下の通り述べられている。〈第二次世界大戦後のウイーン。麗しの音楽の都も今では暗黒の街。この街で成功しているいう友人を訪ねてアメリカからやってきた三流小説家。しかし友人は死んだという。その事故死の時、正体不明の第三の男がいたという謎を追って小説家は街をたどる。かつて友人の恋人だったという密入国者の女性と知りあうのだが、なぜか警察の調査の手がのびている。映画の原点は光と影。それを素晴らしい感覚で見せてくれるのがこの映画だ。特に、オーソン・ウエルズが姿を現した時の光の使い方はショックさえ感じる。そしてこの映画は見る度に新しい発見をさせてくれる。ウイーンの濡れた舗道を這う光と影。斜の構図による不安感のもり上げ。そして何よりこの映画は、女の愛の強さを描いている、ラストのキャメラ据えっぱなしの長回しは凄い。小説家がジョセフ・コットン。恋人がビスコンティの「夏の嵐」のアリダ・ヴァリという凄いキャストである。(1949年・イギリス)〉たしかに、死んだと思っていた友人(オーソン・ウエルズ)が、突然闇の中から姿を現すシーンは印象的であった。深夜の街道筋、頭のてっぺん(帽子)から足のつま先(靴)まで「黒ずくめ」の男が、とあるアパート1階の戸口に潜んでいる。そこに通りかかった小説家、「つけられてる」気配を察したか大声で呼び掛ける。驚いた2階の住民が灯りを点けた、その瞬間、あの「親しげな」「いたずらっぽい」、オーソン・ウエルズの横顔が映し出されるという趣向で、まさに衝撃的な「主役登場」のシーンであった。この映画の見どころは、解説にもあるように、「女の愛の強さ」であることは間違いない。しかも、愛し合っている二人が出会うのは「ほんの一瞬」、三文小説家(ジョセフ・コットン)が密入国者の女性(アリダ・ヴァリ)を助けようとして20年来の友人(オーソン・ウエルズ)を罠に掛ける。それを見抜いた女性が「ハリー、危ない!逃げて!」と警告する一瞬だけが、唯一無二の「ラブシーン」なのである。善悪という尺度から見れば、明らかに三文小説家が「善」、にもかかわらず、闇世界のボスと旅役者の女の「愛」の方に「共感」してしまうのは何故だろうか。彼らの「悪」は、戦争の産物、平和な街並、音楽の都・ウイーンを破壊しつくした戦争という「悪」に翻弄され、「物」だけでなく「心」まで毀されてしまった「現実」の「虚しさ」が、ニコリともしない女の表情に象徴されている。その表情が無表情であればあるほど、内に秘められた「愛」の強さ、確かさが浮き彫りにされてくる、という仕掛けであろう。極め付きはラストシーン、あわよくば女の「変心」を期待して残留を決意、墓地の参道で待機する(お人好し・マヌケな)三文小説家を「全く無視」、凍りついたように遠ざかる女の風情は「お見事」、文字通り「感動的な幕切れ」であった、と私は思う。(2010.4.26)



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