META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「劇団武る」《関東公演、今後の課題》
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2023-06-04

劇団素描・「劇団武る」《関東公演、今後の課題》

【劇団武る】(座長・三条すすむ)《平成21年7月公演・小岩湯宴ランド》
 昼の部、芝居の外題は「雁金文七」。この芝居の眼目は、主人公・文七(座長・三条すすむ)が義理の妹(都かれん)を助けようとして、図らずも、育ての親(義父)、つまり妹の実父(藤千之丞)を斬殺してしまうという、「何とも不条理な悲劇」を演じることであり、目の前の「金」に目がくらんだ義父の拝金主義をこらしめているようにも感じられるが、実を言えば、そんなややこしいことは二の次として、ともかくも「親殺し」の壮絶な場面を「おどろおどろしい地獄絵」として、「怪談劇」風に描出することが「ねらい」ではなかったか。もともとそんな気は全くなかったのに、妖しい運命の糸に操られて・・・、といった「不条理」が眼目だとしても、やはり空気が重すぎる、テーマが深刻すぎてついて行けない、というのが(私を含めて)小岩客筋の「本音」ではないだろうか。とは言え、客席は文字通り「立錐の余地もないほど」の大入り満員、まさに御同慶の至りであった。続いて夜の部、芝居の外題は「弁天小僧」。配役は弁天小僧・座長三条すすむ、日本駄右衛門・副座長・藤千之丞、大店の娘・都かれん、ばあや・月城小夜子、敵役親分・後見・勝次朗、子分たち(夜桜紫龍、中村直斗、都たか虎、都ゆうたろう)といった面々で「言うことはない」。昼の部とは打って変わって、「華麗さ」「艶やかさ」「粋」「いなせ」といった「江戸模様」を描出することが眼目の芝居であろう。舞台の結果は、「まずまず」といったところだが、欲を言えば(この劇団の実力ならできるはず、という期待を込めて)
敵役親分と子分たちの「絡み」(順番に娘を口説く件)、日本駄右衛門と弁天小僧の「息のあった」風情、弁天小僧「女形」から「立ち役」への変化の一瞬などなど、「見せ場」の数々が、江戸模様の「絵巻物」としては、「もう一歩」物足りない。なぜだろうか。一言で言えば「力が入りすぎている」のである。「メリハリ」(強弱・緩急・明暗などのコントラスト)にゆとりがなく「一本調子」なのである。ベテランと若手の「差」が、そのまま「舞台」に露出してしまうのである。私が、入団間もない新人・都ゆうたろうの舞台姿を見聞したのは、たしか昨年2月(浅草木馬館)、1年5か月ぶりであったが、今回の舞台を見る限り「大きな変化」(成長)は感じられなかった。ベテランの「活躍」は結構なことだが、そのために新人の「出る幕」を塞いでしまうきらいはないか。座長・三条すすむ、副座長・藤千之丞、(元松竹新喜劇)女優・月城小夜子、後見・勝次朗の「実力」は十分承知、酷なようだが、舞台に出ずっぱりでは、いささか「食傷気味」になるのも不思議ではない。大切なことは、その次の「役者連中」が、どのように舞台で輝くか、という観点であろう。とりわけ、(飄然とした)女優・都美千代、(いぶし銀の)重鎮・中山大輔、(不器用ぶりが魅力の)花形・夜桜紫龍、(本格的な演技が期待できる)若手・中村直斗、(ちょっと頼りなげで、いつまでも新人の魅力を保持し続ける)都ゆうたろうといった面々が、劇団(の舞台)にとっていつでも、どこでも「必要不可欠」な存在になったとき、その「実力」が倍増されることは間違いない。そこらあたりが、「劇団武る」、今後の課題ではないか、と私は思う。



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