META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「都京太郎劇団」&「玄海竜二一座」・《芝居「無法松の一生」》
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2023-06-03

劇団素描・「都京太郎劇団」&「玄海竜二一座」・《芝居「無法松の一生」》

【都京太郎劇団】(座長・都京太郎)&【玄海竜二一座】(座長・玄海竜二)〈平成23年7月公演・浅草木馬館〉
芝居の外題は「無法松の一生」。小倉生まれで玄海育ち、口も荒けりゃ気も荒かった富島松五郎が、軍人・吉岡大尉の息子・俊雄が怪我をしていたところを助け、家まで送り届けたことがきっかけで、その母親・吉岡良子と出会い、以後は「人が変わったように」おとなしくなる。まもなく吉岡大尉は病死、松五郎は、なにくれとなく、残された母子の面倒をみていたが、俊雄が成長するにつれて、松五郎を避けるようになった。音曲では「今宵冷たい片割れ月に 見せた涙は嘘じゃない 女嫌いの男の胸に 秘める面影だれが知る 男松五郎何を泣く」(詞・吉野夫二郎、曲・古賀政男、歌・村田英雄)と詠われているが、男松五郎もまた、失意の中に死んでいくという物語である。舞台は、無法松(玄海竜二)が芝居小屋への入場を断られ、弟分(都京太郎)を連れて大暴れ、土地の侠客・結城重蔵(藤美一馬・特別出演)に諫められるという場面から始まる。その後、吉岡大尉(都京弥)、良子(藤乃かな)、俊雄(沢村菊乃助)との出会いから、無法松が死ぬまでの経過を、三代目・片岡長次郎のナレーションを交えながら、小刻みな場面で構成していく。玄海竜二の無法松は、文字通り「玄海風」、阪東妻三郎、辰巳柳太郎、三船敏郎、勝新太郎らとは違い、いつでも、どこにでもいるような「親しみやすい」人物の風情で、たいそう魅力的であった。とりわけ、世間に対しては傍若無人な振る舞いで、あくまでも「無法」然、その「柄の悪さ」が、ひとたび良子の前に出ると一変、まるで「借りてきた猫」のようにおとなしくなってしまうコントラストの妙はお見事!。さればこそ、彼と絡み合う、相手役の面々がどのような景色・風情を醸し出すか、が重要になってくるのだが、玄海竜二の「貫禄」と「五分で渡り合える」役者は、三代目・片岡長次郎、都京太郎くらいだったであろうか。土地の侠客・結城重蔵、吉岡大尉、その妻・良子を演じた藤美一馬、都京弥、藤乃かな、にとってはまだ「荷が重かった」。この三人は、いずれも、松五郎より「格上」の人物、どこかで玄海竜二を「超えた」風情が不可欠であろう。とりわけ、無法松が胸に秘めた面影の人・良子には「凜とした」空気が漂わなければならない。たとえば高峰秀子、たとえば淡島千景、たとえば香川桂子、たとえば外崎恵美子、そしてたとえば(斯界の)喜多川志保、三河家諒、富士野竜花、都ゆかり、あたりの面々であったら、どのように演じたであろうか。加えて、結城重蔵が三代目・片岡長次郎、吉岡大尉は都京太郎であったなら・・・、などと身勝手な想像をしてしまった。かくて、今回の舞台は、またまた玄海竜二の「独壇場」へと変貌する。いうまでもなく、客席・舞台の衆目を集めての「祇園祭・太鼓のバチさばき(勇み駒、暴れ打ち)」は圧巻、さらに大詰め・小学校校庭での「立ち往生」(雪の中での後ろ向き大転倒)の一瞬は、「屏風絵」然、一同が息を呑む終幕となった。客筋のお目当ては、あくまでも玄海竜二の「一人芝居」(至芸)、なかでも、ことのほか「男の死に様」には「こだわり」があるようで、「あんな死に方」ができる役者は二人といない、という評判で持ちきりだった。それでいいのだ、と私は思う。とまれ、九州の覇者・玄海竜二が「限界」に挑む「離れ業」を心ゆくまで堪能・満喫できたことは、望外の幸せであった。感謝。
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