META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「劇団暁」・《芝居「大阪しぐれ」の舞台模様》
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2023-05-03

劇団素描・「劇団暁」・《芝居「大阪しぐれ」の舞台模様》

【劇団暁】(座長・三咲夏樹、春樹)〈平成27年3月公演・小岩湯宴ランド〉
 芝居の外題は「大阪しぐれ」。この芝居の中身は鹿島順一劇団の「噂の女」、劇団春陽座の「お千代物語」、劇団翔龍の「追われる女」、近江飛龍劇団の「女の一生」とほぼ同じである。弟(三咲暁人)の病気を治すため、苦界に身を沈めたお千代(座長・三咲夏樹)が、十五年ぶりに帰郷した。母(三咲さつき)と幼友達のクニやん(座長・三咲春樹)は大いに喜んだが、村人たちは庄屋を筆頭に拒絶する。弟夫婦(嫁・三咲愛羅?)もその空気を察して、姉に「早く、この家から出て行ってくれ、そうしないと村八分にされてしまう」と言い放った。お千代は、もとより長居する気はない。手土産も投げ返されて、返ろうとするとき、嫁の兄(三咲大樹)登場。「いやあ、困った。知人の保証人になったばっかりに20両の借金ができてしまった。何とかならないだろうか」と思案する。母も弟夫婦も貧乏百姓でそのような大金を工面できようはずもない。嫁の兄「では、しょうがない、妹のお花を女郎に売るほかはない」と言いながら退場しようとするのを、お千代が止めた。「待って下さい。20両ならここにあります。どうぞ役立ててください。お花ちゃんを私のようにしてはいけません」。嫁の兄、「ありがとう」とそのお金を伏し頂いて退場したが、それは芝居、弟夫妻を改心させるための狂言だった。大詰めはクニやんも登場して、めでたくお千代と大阪へ旅立つ、といった筋書きである。この芝居の眼目は、女郎、売笑婦を「穢らわしい」と差別する「選民意識」をものともせずに、果敢に底辺を生き抜こうとする『賤民意識』のたくましさ、温もり、美しさの描出にある。したがって、主役はあくまでもクニやん、彼の縦横無尽、破天荒な言動の中に潜む「純情」とお千代の「慈愛」が、舞台の景色として結実しなければならない。本日の舞台、それぞれの役者が真摯に「精一杯」、役割を務めていたが、相互の呼吸が今ひとつ「噛み合わない」。いずれも「棒立ち」の景色で「セリフ」に頼りがちな風情に終わったことは、まことに残念である。わずかに、弟の嫁を演じた三咲愛羅(?)のアッケラカンとした態度・表情は光っていたのだが・・・。物語は「悲劇」だが、それを吹き飛ばす「笑劇」をめざしてもらいたい。観客は、抱腹絶倒しながら、心中では涙を流すのである。今後の精進に期待したい。
北の宿から/大阪しぐれ北の宿から/大阪しぐれ
(2003/11/19)
都はるみ

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