META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「剣戟はる駒座」・《芝居「雪と墨」・座長の「至芸」と勝小虎の「魅力」》
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2023-05-04

劇団素描・「剣戟はる駒座」・《芝居「雪と墨」・座長の「至芸」と勝小虎の「魅力」》

【剣戟はる駒座】(座長・津川竜)〈平成25年3月公演・浅草木馬館〉
芝居の外題は「雪と墨」。兄の竹田孝造(座長・津川竜)は、大工職人の現場を監督する役人で、妻・小夜(千晃らら)と「上流生活」をしているが、もとはといえば町人あがり、同居する老母(晃大洋)の「貧乏臭さ」が気に入らない。今日も今日とて、大工の弟・留吉(勝小虎)の弟分・三公(津川しぶき?)が、屋敷にやって来て、留吉からのプレゼント(駄菓子)を置いていく。それを見咎めた妻の小夜、「まあ、汚らしい。あのような下世話な者たちが、出入りすることはお断りしていたのに・・・」と言って、夫の孝造を呼び出す。孝造も同意して「お母さん、ここは武家屋敷、近所手前の外聞もあります。行動を慎んで下さい」と言いながらも、母の差し出す駄菓子を口にして「美味い!おまえも食べてごらん」、小夜もまた「ほんとに、美味しい」などという、身勝手な「上流」振りが浮き彫りされて面白かった。以後は、お決まりの「姑いじめ」、名優・晃大洋、いじめられながらも、したたかに「いじめ返す」風情が欲しかったが、なぜか「いじめられっぱなし」。それはそれでよい。本日の第1部ミニショーは「小虎まつり」、芝居の主役も勝小虎だとすれば、脇役は「目立たぬ」ことが肝腎だろう。舞台は、お決まりの筋書き通り、①孝造が留吉と兄弟の縁を切り、老母も追い出す。②普請現場で、再会した留吉母子の様子(貧乏臭さ)侮蔑、留吉の額を割る。③その様子を窺っていた普請奉行(勝龍治)が「一芝居」、留吉を新奉行に取り立てる。④その披露の場で、三公が小夜をこき使う。といった段取りで、大詰めへ。新奉行になりすました留吉役の勝小虎、渾身の力を振り絞って、兄・孝造に諫言。「兄貴!おめえは、そんなお人ではなかったはずだ。やさしい、親孝行な兄貴だった。頭が良くて、努力家で、オレは誰よりも、おめえを尊敬し、自慢していたんだぜ・・・」そんな、言葉を聞きながら、孝造の力が脱けていく。「そうだ、そうだったよな!留吉、許してくれ、おっかあゴメンよ」という心中を、座長・津川竜は、横向きの「首・肩・背中」(所作)だけで描出する。文字通り「至芸」という他はない。諫言が終わった後、目を開いて留吉と向かい合う時、竹田孝造は、間違いなく、以前の「町人」に戻っていた、と私は確信する。その様子を見ていた小夜、「こんな場所にはいられません。さあ、あなた帰りましょう」と、孝造を引きずっていくが、孝造、立ち上がるやいなや刀を抜いて、小夜を一刀両断、自分もまた、その刀を腹に突き立てた。舞台は一瞬にして愁嘆場。驚く一堂の面々を背景に、幕は下りる。
今月公演の舞台を見聞するのは、初日に続いて2度目、その時の感想を私は以下のように綴った(一部)。〈極め付きは、勝小虎の女形舞踊「あんた」(唄・吉幾三)、歌を聴くだけでは「なんぼのもん」と思われる作物であっても、舞踊が添えられることによって「名曲」に変貌する、その典型的な舞台であった、と私は思う。この勝小虎という役者、2006年9月より劇団参加、同期の不動倭のかげに隠れて、あまり「目立たない」存在だが、どうしてどうして、その「目立たなさ」が「目立つ」という、「いぶし銀」の魅力をもっている〉。今日の舞台は、その勝小虎が「目立つべくして」「目立つ」存在、どこか木訥で、どこか温もりのある「芸風」もまた、彼の魅力であることを再確認した次第である。舞踊ショー、晃大洋の「恋歌」(唄・八代亜紀)は絶品、とりわけ「こんなか細い私だけれど・・・」という件(くだり)の、戸惑う表情は極め付き、今日もまた大きな元気を頂いて、帰路に就いたのであった。
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