META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「劇団翔龍」・《初日公演、芝居「闇の大江戸」の舞台模様》
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2023-08-03

劇団素描・「劇団翔龍」・《初日公演、芝居「闇の大江戸」の舞台模様》

【劇団翔龍】(座長・春川ふじお)〈平成26年6月公演・小岩湯宴ランド〉
初日公演、夜の部芝居の外題は「闇の大江戸」。義賊とうたわれた怪盗小僧(座長・春川ふじお)が、お縄になって島流し、しかし奉行・佐々木某(藤美匠)の温情によって御赦免になり江戸へ戻ってきた。江戸にはまだ怪盗の一味(大同美津雄ら)が残っていたが、怪盗小僧は恋女房(秋川美保)と息子(抱き人形)のため足を洗って堅気になろうとする。しかし、かつて怪盗小僧に大恥をかかされた十手持ち親分(獅童礼斗)は、それを許さない。子分(藤川雷矢)らと、濡れ衣を着せて召し捕ろうとつけ狙う、といったお話だったが、見どころは、その筋書き以外のところにあった。昔、怪盗に助けられ、今では大店を構えるまでに出世した伊勢屋の主人(山口覚)とその女房(大原千栄子)、互いに「トモカズさん」「モモエちゃん」と呼び合う可愛らしい風情と、威風堂々・貫禄十分の大ベテランがそれを演じるコントラストが、たまらなく魅力的であった。今日は、奉公人たちに休暇を与え、二人きり水入らずで酒を飲んでいる。興が乗り「久しぶりに相舞踊でも踊ろうか、モモエちゃん」「いいですね、踊りましょうトモカズさん」。二人は立ち上がって、庭に降り、年季の入った超一級の相舞踊を披露する。曲目は、五木ひろしの「おしどり」(作詞・石坂まさを、作曲・弦哲也)、詠っていわく「人は生まれて誰かに出逢い 愛を分けあうこの人生の 二人で一つの命なら 小さなくらしに花咲かそ これからはこれからは おしどりのようにお前一人を抱きしめて生きてゆく」。踊りはいつのまにか、大原千栄子が「立ち役」、山口覚が「女形」に・・・。その舞台模様はまさに「国宝級」、これまでの有為転変、波瀾万丈の「役者人生」が、一幅の屏風絵のように凝縮されて、お見事であった。部屋に戻った二人、「トモカズさんは歌もお上手、ひとつ歌ってくださいな」「そうだね、じゃあモモエちゃんのために歌おうか・・・、ポッポッポ、鳩ポッポ・・・」そこに闖入してきたのが十手持ち親分。「怪盗小僧が戻ってきた。もしこの家に立ち寄ったらどうするか」「怪盗小僧は命の恩人、お匿いいたします」「そんなことをしたらお前も同罪、百たたきにしてやる、命の保証はないぞ」伊勢屋夫婦、思案して「恩と命、どちらが大切かといえば、やっぱり命。わかりました。怪盗小僧が来ましたらお知らせいたします」といった物言いに夫婦の本音が現れ、真実味がこもっていた。「ならば、気づかれないようにその歌を歌って知らせろ」などと言って立ち去った。案の定、怪盗小僧がやって来た。「しばらく匿ってもらいたい」、主人、一も二もなく同意して酒を勧める。女房が主人に、早く歌を歌いなさいと「せっつく」仕草も(打算的で)可愛らしい。主人、口ごもりながら「ポッポッポ・・・」と歌い出したが、怪盗小僧いわく「あなたの歌には心がこもっていない。もっと背筋を伸ばして、腹から声を出さないと・・・、私が手本を見せましょう」。かくて座長・春川ふじおの「朗朗たる」歌声が劇場いっぱいに響き渡った。他愛もない童謡と思うなかれ、文字通りお手本、観客一同からは割れるような拍手が湧き上がる、といった按配で、この芝居の眼目は「望外の演出」。山口覚、大原千栄子、春川ふじおといった「実力者」が醸し出す「えもいわれぬ」「温かい」空気に包まれて幸せ一杯、ルンルン気分で帰路に就いたのであった。
VHSビデオ 歌と踊り 舞踊おさらい振付ビデオ [第7巻] 1.おしどり 2.霧の出船(カセットテープ付)VHSビデオ 歌と踊り 舞踊おさらい振付ビデオ [第7巻] 1.おしどり 2.霧の出船(カセットテープ付)
(2006/11/14)
吉野都茂恵

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