META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「劇団章劇」・《芝居「御用晴々街道」の舞台模様》
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2023-07-27

劇団素描・「劇団章劇」・《芝居「御用晴々街道」の舞台模様》

【劇団章劇】(座長・澤村章太郎)〈平成25年5月公演・小岩湯宴ランド〉
芝居の外題は「御用晴々街道」。筋書きは大衆演劇の定番、私は今年の3月に、湯ぱらだいす佐倉で「鹿島順一劇団」が演じた舞台を見聞している。以下は、その時の感想である。〈午後0時30分から、佐倉湯ぱらだいすで大衆演劇観劇。「鹿島順一劇団」(座長・三代目鹿島順一)。芝居の外題は「月の浜町河岸」。幕が開くと、そこは浜町河岸の料亭・一力茶屋の玄関先。足に包帯を巻き、杖をつきながら登場したのは木場の職人(?)源吉(花道あきら)。一力茶屋の仲居頭・お蔦(春夏悠生)とは「いい仲」で、「仕事中に事故に遭ったケガをした上、高価な材木まで駄目にしてしまった。五十両工面して欲しい」という。お蔦、思案に暮れたが、茶屋の若主人(赤胴誠)に頼もうと決心した。今では、お腹の中に源吉の子まで宿しているのだから。しかし、この源吉は、とんだ食わせ者、お蔦の朋輩・おふく(幼紅葉)と示し合わせて、まんまと五十両を詐取、遁走してしまった。茫然自失のお蔦の前に現れたのが、スリの金太。すれ違いざまにお蔦の紙入れを掏りとったが、飛んで火に入る夏の虫、尾行していた目明かしの親分(甲斐文太)に、たちまち捕縛される。「オレは銭形平次の兄貴分だ。とうとう捕まえたぞ。神妙にお縄につけ」「ごめんなさい。ほんの出来心で。家には病気のおっかさんと十人の弟妹が、私の帰りを待っておりやす」「嘘つけ。この前、捕まえた時には、親に死なれた、野中の一本杉と言っていたじゃねえか」「ああ、あの時の親分でしたか」などという「やりとり」を聞いていたお蔦、「親分、いいんです。この紙入れは、私があげた物、その人の縄を解いてやってください」と言う。「えっ!?」、びっくりしたのは、金太と親分、そしてその子分(梅之枝健)、「本当にいいんですか」お蔦、金太の顔を見つめながら「根っからの悪人とは思えません。心を入れ替えて真人間になってください」。親分、しばし黙想した後、静かに縄を解き、「金太、オレは悪いクセがあってな、あることに夢中になると、しなければならないことを忘れてしまうんだ。見てみろ、今宵の月はきれいだなあ・・・」と言いながら、「逃げろ!」と所作で暗示する。金太、「信じられない」という表情で逃げ去ったが、「親分、金太が逃げましたよ、いいんですかい!?」という子分の声に「えっ?逃げた。ちっとも知らなかった。金太、待ちやがれ!」。その一声を聞いて、あわてて立ち戻る金太、それを見てずっこける親分、バカ、早く逃げねえか、お蔦さんの気持ちがわからねえのか!といった「人情」が、いとも鮮やかに描出される。二、三度と繰り返される絶品の名場面に、私の涙は止まらなかった。なるほど、この親分、銭形平次に「銭の投げ方」を伝授しただけの貫禄はある。舞台は二景(前景から1年後)、その親分が、なぜか、意気消沈、川に身投げをしようとする様子(実を言えば大事な十手を盗まれた由、死んでお詫びをする他はないという存念)、「よしなせえ。何をするんだ」と止めに入ったのは、誰あろう、一年前、お蔦と親分の情けで解き放たれた金太、一年前とは打って変わり、こざっぱりとした堅気風情の旅姿、腕利きの(簪の)飾り職人に成っている。「おまえは金太!ずいぶんと立派な姿になったもんだ」「ありがとうございます。おかげさまで、生まれ変わることができました。手先の器用さを活かして、簪を彫っております」「うーん、見事だ」、その出来映えに元気づけられてか、親分の気持ちも変わった。「失敗は誰にもある。やり直すことが肝腎だ。身投げをやめて手柄を立てよう」。思い直して立ち去る親分、彼を見送る金太の姿には「お蔦さんはお達者か・・・。まだ独り身でいるだろうか・・・。この簪をぜひさしてもらいたい」という心中も、仄見えたのだが・・・。そのお蔦、今では一力茶屋の女将に収まって、若主人、生まれた子どもと三人、幸せな日を送っている。しかし、そこにやって来たのは、懲りない源吉、一年前とは打って変わり、よれよれの単衣に身をまとい、薄汚れた無精髭の(無頼の)風情で現れた。お蔦を呼び出して「お決まり」の恐喝、その様子を窺っていた金太、思わず、飛び出して源吉と渡り合う、といった場面で舞台は大詰めへ。またまた「野中の一本杉」に舞い戻ってしまった金太、一年前と同じように、浜町河岸の月は美しく輝き、縛られた手でお蔦の髪に差し掛ける簪の光がキラリと光る、見事な幕切れであった、と私は思う。この芝居の眼目は「許す」ことの大切さ、それが三つ巴になって、舞台は進行する。一はお蔦と金太、二は目明かしの親分と金太、三は茶屋の若主人とお蔦、三者が三様に「相手を許す」ことによって「救われる」のである。お蔦を演じた春夏悠生、まだ師・春日舞子の風情には及ばないとはいえ、「思い切った」「渾身の」演技は見事であった。加えて、一力茶屋若主人の赤胴誠、「つっころばし」の風情の中にも、凜とした芯の強さを窺わせ、たいそう魅力的であった。極め付きは、三代目鹿島順一の金太、堅気姿に生まれ変わった景色が、それだけで親分の「迷い」を払拭する(身投げを思い直させる)、溌剌とした清々しさを舞台一面に漂わせていた。また、大詰め、無言の「節劇」では、秘かに愛する人(お蔦)のため、(源吉を)「許せなかった」ことへの悔恨、所詮、自分は「野中の一本杉」に過ぎなかったという、どうしようもない「寂しさ」「虚しさ」を、ものの見事に描出する。その「実力」は半端ではない。休憩時、喫煙室での老女の話。「やあ、よかったよかった。初めての劇団だけど、はまっちゃったよ。お客が少なくて可哀想・・・」。おっしゃるとおり、でも、お客が少ないことと、劇団の実力は関係ない。むしろ、老女の「鑑賞眼」こそお見事!今日もまた、大きな元気を頂いて、帰路に就いたのであった〉。
 さて本日の舞台の出来映えや如何?外題の違いからも判るように、「鹿島順一劇団」は時代人情劇、「劇団章劇」は時代明朗劇で、その趣きも異なっていたが、面白さにおいては「いずれ菖蒲か杜若」、甲乙をつけることはできなかった。一力茶屋は「水月」、仲居の名はお蔦・梅乃井秀男と変わりなかったが、スリの名は○○(失念)・副座長・澤村蓮、十手持ち親分・右京誠、スリ仲間の頭・澤村ダイヤ(?)、「水月」の主人・座長・澤村章太郎、お蔦の情夫・澤村雄大、お蔦の後輩・澤村七知という配役で、舞台の景色は、三枚目に徹したスリ・澤村蓮の独壇場、右京誠、澤村七知、澤村ダイヤとの「絡み」が絶妙、「関東風」の粋な風情が何とも魅力的であった。座長・澤村章太郎は「ちょい役」、お蔦が抱いている赤児(人形)を見やりながら「本当におとなしい子だ、よく寝ているねえ」といって、顔を無造作に撫で回す。その場面だけでも「絵になる」(以後の登場はなかった)のだから、贔屓筋にはたまらない。元スリの澤村蓮、堅気の行商人になって、さわやかに登場、今では「毛生え薬」を商っている。そこに現れたのが、スリ仲間の頭・澤村ダイヤ、禿げの鬘に「毛生え薬」(100円ショップで調達したスプレー瓶の水)を吹きかければ、たちまち今風の「ざん切り頭」に変貌するという趣向は秀逸、抱腹絶倒場面の連続であった。筋書きは「月の浜町河岸」と変わらないが、要所要所は「喜劇」仕立て、澤村蓮、性悪の情夫・澤村雄大を「はずみで殺めてしまった」が、殺されたのが札付きの悪党だとわかって、「お咎めなし」で大団円。小気味のよい痛快さを求める観客(大衆)にとっては最高の舞台であった、と私は思う。今回の見聞は3年ぶりであったが、若手・澤村ダイヤ、澤村雄大、澤村七知の「成長」(舞台度胸がすわってきた)は著しく、目を見張るものがあった。今日もまた大きな元気を頂いて帰路に就くことができた次第である。
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