2023-05-20
劇団素描・「劇団翔龍」・《芝居「嘘つきお源」・舞台模様は乱調》(平成24年6月公演・小岩湯宴ランド)
【劇団翔龍】(座長・春川ふじお)〈平成24年6月公演・小岩湯宴ランド〉 芝居の外題は「嘘つきお源」。私がこの劇団の極め付き名狂言「瞼の母」を見聞したのは、平成20年11月、しかも当地・小岩湯宴ランド(湯宴座)の舞台であった。以来、3年余りが経過したが、その舞台模様はまさに「有為転変」、大きく様変わりしたように思われる。座長・春川ふじおの「脇」をしっかりと固めていた中村英次郎、大月瑠也はすでに無く、若手として初々しい華やかさを添えていた大月聖也、みずきななみらもどこへ行ったやら・・・。替わって、若手美津雄、元「新演美座」座長・獅童礼斗(前・小林志津華)、関東の大御所・大門力也も加わったが、今ひとつパットしない。役者相互の「呼吸」にメリハリ(締まり)が感じられず、「冗長」に過ぎるのだ。舞台の上で、役者がそれぞれ「個人芸」を披露している、といった感じで、そのために(見せどころを保障するために)どんどん時間が過ぎていく。通常なら1時間で終わる芝居が30分も引き延ばされる。しかも、各自の「個人芸」といったところで、たかが知れているとすれば、つきあわされる観客(私)は、疲れがたまる一方といった按配であった。芝居の筋書きは、寸借詐欺師のお源(座長・春川ふじお)と弟分(美津雄)が、お人好しの十手持ち(獅童礼斗)とうどん屋(藤川雷矢)から金品を騙し取ることに「しつこく」(延々と)終始・・・、ただそれだけのお話で、「何が何だか分からない」うちに閉幕。私にしてみれば、(あの劇団が!)変われば変わるもの、「舞台模様は乱調」と断じたいところだが、「美は乱調にあり」という言葉もあるように、その「個人芸」のバラバラ感が素晴らしいと感じる贔屓筋、好事家も多数「おいでまします」気配におののきつつ、早々にその場(客席)を辞去した次第である。くわばら、くわばら・・・。
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