META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「風美劇団」・《芝居「かんちがい」・太夫元・風美翔蔵、「御乱調」の原因》
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2023-11-11

劇団素描・「風美劇団」・《芝居「かんちがい」・太夫元・風美翔蔵、「御乱調」の原因》

【風美劇団】(座長・風美涼二郎)〈平成24年5月公演・みのりの湯柏健康センター〉
芝居の外題は「かんちがい」。私は、この演目をおよそ3年前(平成21年6月)、東洋健康センター(福島)で見聞している。その時の感想は以下の通りであった。〈芝居の外題は「かんちがい」、筋書きはいたって単純。ある大店(材木問屋)のお嬢さんが、出入りの植木職人(座長)に一目惚れ、そしてお決まりの恋煩い・・・。やむなく母親(藤千和子)が職人に直接談判、「婿入りして跡目を継いでくれないか」という話、「いえ、お嬢さんとわたしでは身分が違います」と固辞する職人、その謙虚さに、「ますます気に入りました、私の方が一緒になりたい」などと強引に口説かれ、職人はとうとう承諾する羽目に・・・。「ただし一つ条件があります。私にとってはただ一人の身内、ちょっと足りない兄貴(太夫元・風美翔蔵)の許可をもらってください」「わかりました、雑作もないこと」と母親は、すぐさま職人の兄(もまた植木職人)を呼び出して、同じように談判。「家の娘が職人さんに恋をしましてね。」「なるほど、職人といえば板前ですか?」「いいえ」「じゃあ大工ですか」「いいえ、それがね。植木屋さんなんです。恋煩い同然で夜も日も明けない様子、その人を婿にして跡目を継がせたいと思います」「なるほど、よーくわかりました。でも、あっしには女房が一人いる。いやいやかまいません、あんなカカアとは別れても、お嬢さんを幸せにしてみせますよ」ということで、まさにとんだ「かんちがい」物語(時代人情喜劇)であった。見所は「ちょっと足りない」兄の「すっとぼけた」風情(風美翔蔵独特のえもわれぬユーモア、知的な「三枚目」とでもいおうか)に加えて、その女房(藤経子)との「絡み」も絶妙、女房は女房で、かつての「東京漫才・内海好江」然(色香が加わるだけ本物より上)として、十二分に見応えのある舞台であった、と私は思う。ところで、この藤経子という女優、ただ者ではない。斯界では、若水照代を筆頭に、市川恵子、冨士美智子、大日向きよみ、大日向皐扇、大川町子、三花れい、おおみ悠、藤乃かな、愛京花、都ゆかり、笑川美佳、富士野竜花、春日舞子、長谷川桜・・・等々「魅力的な」女優の数ある中で、「一と言われて二と下らない」実力の持ち主である、と私は見た。一方、その夫(太夫元)・風美翔蔵の「芸風」は、学生演劇の軽演劇といった「域」を出るものではなく、いわば、書生っぽい(青臭い)インテリと、泥臭い旅芸人の「対決」とでも言おうか、その絶妙なコントラストが、(他の劇団には見られない)独特の景色・風情を醸し出しており、そこらあたりがこの劇団の特長ではないだろうか。(以下略)〉さて、今日の舞台の出来映えや如何?残念ながら、往時の興趣は失せていた。とりわけ、肝心要の太夫元・風美翔蔵に精彩が感じられない。彼はまだ50歳半ば、老いる境でもあるまいに・・・、などと思いながら観ていたが、はたとその原因に思いついた。いつもと違ったのは、大店の母親役・藤千和子の方にあったのだ。本来なら〈母親は、すぐさま職人の兄(もまた植木職人)を呼び出して、同じように談判。「家の娘が職人さんに恋をしましてね。」「なるほど、職人といえば板前ですか?」「いいえ」「じゃあ大工ですか」「いいえ、それがね。植木屋さんなんです。恋煩い同然で夜も日も明けない様子、その人を婿にして跡目を継がせたいと思います」「なるほど、よーくわかりました。でも、あっしには女房が一人いる。いやいやかまいません、あんなカカアとは別れても、お嬢さんを幸せにしてみせますよ」〉という「やりとり」になるはずであったが、今日の藤千和子は(なぜか)「家の娘が《植木職人》さんに恋をしましてね」と言ってしまったのだ。結果、風美翔蔵の「職人と言えば板前ですか」「大工ですか」という「突っ込み」(セリフ)が封殺され、「かんちがい」の景色を描出する(彼独特の)「間合い」(呼吸)が狂ったに違いない。舞台に誠実な彼は、以後(二景で)、なんとか修復を試みようとするのだが、思うに任せない。最前列の客が「居眠り」をしていることまで気にかかり、妻女・藤経子との(絶妙の)「絡み」も不発に終わった。「喜劇」と銘打っている限り、「笑いをとらなければ・・・」という焦りがあったかどうかはともかく、「意味不明」のギャグを乱発気味で、妻女に「何言ってるんだかさっぱりわからないよ」と突っ込まれ、「オレだって、よくわからない」と応える始末、舞台の景色は完全に毀れてしまったという次第・・・。まさに「舞台は水物」、一瞬の狂いによって、すべてが破綻するという典型的な事例であった、と私は思う。とりわけ、大黒柱・風美翔蔵が「御乱調」とあっては、相手役の藤経子、座長・風美涼太郎には「なすすべもなく」、歯噛みする思いで大詰めを迎えたに違いない。とはいえ、「弘法も筆の誤り」「猿も木から落ちる」のが世の常、「こんな時もあらあな」「明日は明日の風が吹く」「ケセラセラ」と憂さ晴らし、(ゲンをなおおして)心機一転、舞台に精進していただきたい。
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