META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「若葉劇団」・《「久しぶり」の公演、座長・若葉愛の「味」》
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2023-04-23

劇団素描・「若葉劇団」・《「久しぶり」の公演、座長・若葉愛の「味」》

【若葉劇団】(座長・若葉愛)〈平成24年2月公演・大宮健康センター湯の郷〉
劇場案内には「大衆演劇公演二十年、今月は二十一年目記念公演!」と銘打っている。その中で、座長・若葉愛は「久しぶりの公演です。笑って泣いて感動の舞台をごらん頂きます。見て下さい。楽しんで下さい」という一言を記しているが、おっしゃるとおり、私が彼の舞台姿を観るのは、何十年ぶりであろうか。初見は、昭和46年、千住寿劇場で、座長・若葉しげるが(おそらく)32歳、その息子・若葉愛(当時は若葉みのる)が(おそらく)15歳頃である。爾来、幾星霜、総帥・若葉しげるは今年(おそらく)72歳、若葉愛は55歳という計算になる。私にとっては、文字通り「久しぶり」以外の何ものでもない。芝居の外題は昼の部「上州わらべ唄」、夜の部「大島情話」、いずれも大衆演劇の定番だが、とりわけ座長・若葉愛の風情が魅力的で、たいそう面白かった。彼の芸風は、一見すると「単調」「不器用」だったが、それに数十年の「年輪」が加わって、えもいわれぬ「味」が滲み出ている。出身は大阪と聞くが、景色は「関東風」、どこか梅沢富美男と通じる気配が感じられる。「上州わらべ唄」では、大岡越前守役、風貌は凜としているが、言動は軽妙・洒脱。「そこの女、名前は何と申す?」「はい、おしまと申します」「そうか」と言ったが、しばらくすると、また「そこの女、名前は何と申す」と繰り返す。そのとぼけた「味」が絶妙であった。それは「大島情話」でも再現、島の浮浪人よろしく、若い男女に絡む。「ここはどこだ」「大島です」「そうか佐渡島ではなかったか」、行き過ぎようとして引き返し、「ここはどこだ」「大島です」「そうか佐渡島ではなかったか」・・・。大詰めで、居酒屋に再登場したときには、観客の方から「ここはどこだ!」というチャチが入ったが、客席を睨んで一言、「ここは大島サ」と応じるやりとりが何とも可笑しかった。女将役の総帥・若葉しげるから「何だい、あの男!だらしがないったらありゃあしない、舌も回らないようだ」など言われて、「ウルセエー、ばばあ!」と怒鳴り返すやりとりは抱腹絶倒、「久しぶりに」私は笑い転げたのであった。察するに(私の勝手な想像だが)、この親子の数十年は、まさに波瀾万丈、「愛別離苦」「諸行無常」の連続であったに違いない。必ずしも「芸道一筋」とは言えない紆余曲折が、そのまま舞台模様に「浮き彫り」されて、この劇団ならではの空気が漂っていた。それにしても、総帥・若葉しげる、37度の発熱にもかかわらず、舞台狭しと駆け回る。その「役者魂」は斯界の鑑、それに応えるかのように、歌舞ショーで歌った座長・若葉愛の「瞼の母」もお見事。「久しぶり」の感動を頂いて、帰路に就いた次第である。
長谷川伸原作「瞼の母」より 母恋鴉長谷川伸原作「瞼の母」より 母恋鴉
(2010/05/26)
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