META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「三河家劇団」・《「マリア観音」は屈指の名舞台(離れ業)》
2ntブログ
QLOOKアクセス解析
2023-07-14

劇団素描・「三河家劇団」・《「マリア観音」は屈指の名舞台(離れ業)》

三河家劇団】(座長・三河家桃太郎)〈平成21年8月公演・佐倉湯ぱらだいす〉                                                                         芝居の外題は「マリア観音」、大衆演劇の名作である。配役は、父・阿部豊後守と母・お蔦(元芸妓・蔦吉)二役が座長・三河家桃太郎、その息子・霞の半次郎に三河家諒、その仲間(巾着斬り)たちに美河賢太郎、美河寛、京華太郎、目明かしの藤造に奥村武仁という面々であった。阿部豊後守がまだ部屋住みの時代、芸者・蔦吉と恋に落ちて駆け落ち、長屋での生活を始め、一子・半次郎をもうけたが、家督の問題が生じて「生き別れ」・・・。十数年後に再会したときは、父は出世して奉行、一方、息子は「やさぐれて」大罪人。お互いが父子であると知ったとき、母は責任を感じて自死、父子ともに絶望して「合い果てる」といった、なんとも「悲しい運命の物語」である。「マリア観音」とは、(それを信仰すれば)「死んだ者なら生き返る、別れた者なら再び巡り会える」という隠れキリシタンの偶像(象徴)に他ならないが、「生き別れ」になった妻子に「一目会いたい」と独身生活を続ける父・阿部豊後守の「思い」が染みこんだ代物。それを盗んだ仲間たちを斬殺してまで「取り戻そう」とした息子・半次郎の「心根」も反映されているという具合で、座長・三河家桃太郎の言葉によれば、「このお芝居は、物語自体が鉄板だと思います」(『演劇グラフ』vol92・2009②「みかわやいずむ」)ということになる。舞台の出来栄えは、その悲劇的・絶望的な気配にもかかわらず、景色・風情は、あくまでも「艶やか・華やか」然、「大江戸の絵巻物」を観るようで、まさに看板通り「商業演劇にひけをとらない」どころか、大歌舞伎、大劇場の「退屈な舞台」など「足元にも及ばない」ほどであったと、私は思う。この劇団の役者は、座長を筆頭に、「ほんのちょい役」、若手、はしたに至るまで、「芝居とは何か」を熟知している。つねに、舞台の人物全員で「どのような景色を醸し出すか」(絵を描くか)というテーマが念頭にあり、一挙一動、一頭足に「無駄がない」(意味がある)ことが特長である。さればこそ、開幕と同時に、文字通り「錦絵」のような景色が、「絵巻物」のように展開していくのだろう。とりわけ、今日の舞台では(と言ってもいつものことであろうが)、阿部豊後守とお蔦の二役を座長が「演じ分ける」という「離れ業」は《お見事!》の一語に尽きる。顔を合わせることなく「思い合う」二人の人物を、一人の役者が演じるのは「至難の業」、それを、いとも平然と(淡々と)演じきってしまう五代目・三河家桃太郎の「実力」は半端ではない。再び、座長の言葉。「お蔦を演じた時、僕がお蔦を演じていたのではなくて、そこにお蔦がいたと思ってもらいたいですね。それと僕はお芝居には『想像力』が大切だと考えています。役者も想像しながら演じないといけないし、観ているお客様に想像をさせなきゃいけない・・・。」(前出書)おっしゃるとおり、今日の舞台では、阿部豊後守、お蔦、半次郎の「姿」「形」を通して、その「三者三様の思い」が「ひしひしと、こちらの胸に伝わってきたのである。まさに「想像力の産物」であろう、と心から納得した。観客数は、いつもより多め(七、八十名?)、その人たち「マリア観音」を観るために遠方から駆けつけたに違いない。とはいえ「大入り満員・札止め」などという「野暮な事態」には陥らせない(客の「入り」など歯牙にもかけない)、その裁量もまた「三河家劇団」の「実力」(余裕)のうちではないだろうか。
【高岡銅器】慈母観音像 銅製【高岡銅器】慈母観音像 銅製
()
高岡銅器

商品詳細を見る




日本直販オンライン
QVCジャパン
にほんブログ村 演劇ブログ 大衆演劇へ
にほんブログ村 
blogram投票ボタン

観劇 ブログランキングへ

ブログランキングNo.1
ブログランキングNO1


トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

まとめtyaiました【劇団素描・「三河家劇団」・《「マリア観音」は屈指の名舞台(離れ業)》】

【三河家劇団】(座長・三河家桃太郎)〈平成21年8月公演・佐倉湯ぱらだいす〉                                                                         芝居の外題は「マリア観音」、大...

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

スポンサードリンク


プロフィール

e184125

Author:e184125
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
ブログランキングNO1
ブログランキングNO1