META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「劇団章劇」・《澤村蓮座長昇進後、芝居「新月桂川」の舞台模様》
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2024-01-04

劇団素描・「劇団章劇」・《澤村蓮座長昇進後、芝居「新月桂川」の舞台模様》

【劇団章劇】(座長・澤村蓮)〈平成27年11月公演・みのりの湯柏健康センター〉
 澤村蓮(33歳)が座長に昇進後、初めての見聞である。澤村章太郎はじめ、瀬川伸太郎、梅乃井秀男、大門力也といった実力者も加わって、見応えのある舞台を展開していた。芝居の外題は「新月桂川」。桂川一家の若い衆、千鳥の安太郎(座長・澤村蓮)と銀次(澤村雄大?)は三年三月の男修行の旅を終えて一家に戻る途中、「誰が初めに挨拶をするか」で言い争い、「相撲で決着をつけよう」としているところに、飛びだして来たのは鳥追い女のお里(梅乃井秀男)、どうやら安太郎に岡惚れしてつきまとっている様子。二人とも「邪魔するな!」と追い払って一家に帰りついたのだが・・・。親分(大門力也)の表情が冴えない。聞けば、川向一家の用心棒(流星?)がやって来て、「縄張りを四分六で渡せ、さもなければ、娘のお花(澤村ダイヤ?)を親分(瀬川伸太郎)の嫁によこせ」という、ごり押しの無理難題、きっぱりと断ったが、「では左封じの喧嘩状が届くことを覚悟してもらいたい」と言い残して帰って行った。「そうでしたか!では、あっしたちが成敗してめえりやす」と安太郎たちは奮い立った。親分、欣然として「そうか、やってくれるか。では川向の親分・権次か用心棒の首を取ってきた方に、娘のお花を添えて跡目を譲ろう」「わかりました、必ず首をとって来ます」と飛び出そうとすれば、「銀次さん、待って」とお花が紅襷を差し出した。安太郎「・・・?、オレには?」しかし、差し出されたのは親分からの荒縄だったとは・・・。二景は安太郎、銀次と用心棒の立ち回り、銀次の分が悪く危ないところを安太郎が一太刀浴びせ、首尾よく用心棒の首を挙げることができた。大喜びの安太郎「これでお嬢さんと添い遂げ、二代目も継げる!」と思ったが、銀次「待ってくれ兄貴!その首をオレに譲ってくれ」「そんなことはできねえ」「実は、オレとお嬢さんは、とうの昔から、デキていたんだ」「何だって?」驚愕した安太郎、思わず全身の力が脱けてしまったが、憤りが湧いてきた。「何でそれを早く言わなかったんだ!、オレとお前の兄弟分もこれきっり、アバよ。オレは祝い酒でも飲んでから一家に帰るぜ」と退場した。その場に立ち尽くす銀次、やがて「銀次さーん」と叫びながら出てきたのはお花、「どうだった?どっちが首を取ったの」「・・・安太郎の兄貴だ・・・」「えっ、それじゃあ、アタシはどうなるの」「兄貴と一緒になってくれ」「嫌よ、嫌々。あんな人、ゲジゲジ虫よりダイッキライ!、あんな人と一緒になるくらいなら死んだ方がましよ」。二人は悄然として退場したが、その後に安太郎再登場。今の場面を目撃していたか、お花の気持ちを知って進退窮まった。そこに件の鳥追女・お里も再登場「安さん、アタシと一緒になっておくれよ」としつこくつきまとう。安太郎「・・・、もうお嬢さんのことはあきらめよう」と心に決めた。「じゃあ、オレの頼みを聞いてくれ」、その頼みとは、安太郎とお里はすでに夫婦仲、それを親分の前で「演じてもらいたい」、「わかった」「じゃあ、これは頼み賃だ」と安太郎が差し出す小判を「いらないよ、そんなもの・・・」と言いながら、ちゃっかり受け取る様子が、何とも魅力的であった。舞台は大詰め、安太郎とお里の「芝居」が功を奏して親分は激怒、いったんは安太郎を絶縁するが、それも「芝居」、「安太郎、お花のために身を引いてくれてありがとうよ」感謝の手を合わせているところに川向一家・権次が殴り込み、親分は落命する。急を知って立ち戻った安太郎、権次を成敗して、めでたく銀次に二代目とお花を譲った。「それじゃあ、オレはまた旅に出るぜ」、銀次「何から何までありがとう、兄貴、おめえ寂しくねえかい」と送り出せば、飛びだして来たのはお里、「寂しくなんかありゃあしないよ!アタシがいるんだから。さあ、行こ行こ」と安太郎にすがりつく、という場面で幕は下りた。
 この芝居の見どころは、登場人物の「絡み具合」、一に安太郎と銀次、二に親分と安太郎が醸し出す、男同士(「侠気」)の人間模様、三に銀次とお花、四に安太郎とお里が彩る、男女の色模様である。それに仇役・権次、権太(双子の兄弟・二役)という滑稽模様が加われば申し分のない名舞台に仕上がるのだが・・・。本日の舞台では、お里役、梅乃井秀男の風情が秀逸、コケティッシュな「色香」が際立っていた。安太郎の風情も爽やかで好感がもてたが、銀次とお花の「色模様」は不発に終わった、と私は思う。お花は、安太郎が恋い焦がれる清純、かつ、おきゃんなマドンナであり、お里以上の「魅力」を放たなければならない。「近江飛龍劇団」では、座長・近江飛龍が、みずからお花役を「買って出て」、その手本を示したこともあるほどだから。もし、座長・澤村蓮がお花に回り、安太郎が澤村雄大、銀次が澤村ダイヤという配役であったなら・・・、などと、またまた突拍子もない、身勝手なことを考えてしまった。



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