META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「紅劇団」《芝居「河内の野郎花」&「長脇差と草鞋と三度笠」の舞台模様》
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2023-12-28

劇団素描・「紅劇団」《芝居「河内の野郎花」&「長脇差と草鞋と三度笠」の舞台模様》

【紅劇団】(総座長・紅大介)〈平成27年10月公演・小岩湯宴ランド〉
 芝居の外題は「河内の野郎花」。幕が上がると、そこはある料亭の宴会場。三期連続当選を果たした村会議員(会長・紅あきら)の祝賀会が行われていた。万歳三唱の音頭をとるのは土地の侠客・八尾の広吉(後見・見城たかし)、子分衆三人を率いている。「それにしても、お前ら、柄悪いな。おい、そこのお前、なんちゅう名前や」「へえ、チャイニーズ・ドラゴン言いますねん」「わては動物園ゴリラ」「同じくタンザニア」といった村会議員とのやりとりが、初々しく魅力的であった。女将(大倉扇雀)の計らいで芸者・このみ(紅このみ)が酌に来た。村会議員、スケベ根性丸出しで、一同を退去させ、このみと二人きり・・・。「わしの妾になってくれないか」と言い寄るが「嫌です」の一点張りに遭い、たまらず実力行使に出たが、反対に突き倒される。その騒ぎに飛び出してきた広吉親分と子分たち、このみを拘束して連れ去ろうとしたのだが、すっくと現れたのは女将の長男・大介(総座長・紅大介)、たちまち子分衆を蹴散らかし、広吉親分に斬りつけた。どうやら、このみとは「いい仲」だったらしい。正当防衛とはいえ罪は罪、いさぎよく自首して刑務所へ。しかし、それから三年?、あるいは五年?、刑期を終えて家に戻ると、このみは大介の弟・秀吉(紅秀吉)と「いい仲に」・・・、といった筋書きで、何ともやるせない結末であった。見どころは、河内界隈の人間模様、大阪ヤクザの柄の悪さ・滑稽さといったところであろうか。主題曲は「泣いてチンピラ」(歌、詞。曲・永渕剛)、「・・・花の都に憧れて 飛んで来た逸れ鳥 のがれのがれて 破れた襖にもたれて 流す涙をひとつなめた ああ 友情愛情人情 何かが足りねえ・・・」という文句に添えて、大介幕切れに一言、「長生きしいや!」で引っ込む姿は「絵になっていた」。
 夜の部・芝居の外題は「長脇差しと草鞋と三度笠」。筋書きは武家物の「槍供養」と同工異曲、ヤクザ物の「長ドス仁義」と瓜二つの代物で、赤穂一家、三下の六助(総座長・紅大介)が兄貴分(座長・紅秀吉)とともに袈裟吉親分(紅大介・二役)の姐さん(紅ちあき)に随行、その途中で親分から預かった大事な守り刀を、吉良一家、権助親分(後見・見城たかし)に騙し取られてしまう、というお話。仇役を演じた、名優・見城たかしの「憎々しさ」「あくどさ」は天下一品、また姐さん役の紅ちあきの「女っぽさ(姐御肌)」も格別で、たいそう見応えのある舞台に仕上がっていた、と私は思う。権助親分、姐さんの額を割った後「あの三下の生首を持ってこい。さすりゃあ刀を返してやる」、その言葉を奥で聞いていた六助、姐さんと「盃は水」、兄貴に因縁を付けて「わざと」斬られる。「俺は自分で死ぬ根性なんてありゃあしない。だから兄貴に斬って貰ったんだ」。「これは旅の土産に買った花かんざし、故郷で待っているお今ぼうに渡してやっておくんなさい」と言い終わると息絶える愁嘆場は、たいそう鮮やかであった。終演後、喫煙所での女性客の話。「友だちに“芝居きちがい”が居るので連れてきた。一番前の席で泣き通しだったよ。この劇団の芝居は本当にうまい」。やがて自分も涙をこらえられなかったらしく、「・・・思い出しちゃった」と言いながら、その場を去って行った。(たしかに、二役の紅大介、自分の生首を愛しそうに抱きしめ、花道を去って行く姿は涙を誘う場面であった)。



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