META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「劇団新」〈芝居「悪党」&龍児の絶唱「ひばりの佐渡情話」〉
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2023-12-14

劇団素描・「劇団新」〈芝居「悪党」&龍児の絶唱「ひばりの佐渡情話」〉

【劇団新】(座長・龍新)〈平成27年10月公演・新潟古町演芸場〉
 新潟市万代島「ぴあバンダイ」の「佐渡回転寿司・弁慶」で昼食後、観光循環バス(朱鷺メッセ先回りコース)に乗車、朱鷺メッセ、歴史博物館、北前船の時代館、北方文化博物館分館、安吾風の館、マリンピア日本海、新津記念館、白山神社を巡り、東堀通六番町で下車、「古町演芸場」に向かう。午後1時から昨日に引き続き大衆演劇観劇。「劇団新」(座長・龍新)。今日は、飛鳥光輝の「17歳誕生日公演」とあって贔屓筋の賑々しい空気が漂っていたが、特別な趣向はなく、いつも通りのプログラムで始まった。芝居の外題は「悪党」。「劇団朱光」(座長・水葉朱光)が演じる芝居「天保六歌仙・美賊の顔役」と同じ内容であった。しかも、私は今から丁度4年前(平成23年10月)、ここ古町演芸場でその演目を見聞していた。今日の舞台の配役は、河内山宗俊に指導後見・龍児、金子市之丞に座長・龍新、暗闇の丑松に龍錦、片岡直次郎に飛鳥光輝、直次郎の母親に秋よう子、伊達家の姫君に龍小優、腰元に千明ありさ、お菰連中に立花智鶴、飛鳥ななという面々である。筋書きは単純。直次郎が大阪在住の母に「一国一城の主になった」と嘘の手紙を書く。真に受けて喜んだ母、その様子を一目見ようと江戸に上ってきたのだが・・・。「どうしよう、嘘がばれてしまう」とあわてる直次郎に、金子市がいわく「親が居るのはお前だけ、みんなで親孝行の真似事をしてやるから安心しろ」。かくて空き家同然の伊達家の屋敷を舞台に、一同が珍奇な「侍芝居」を演じるという次第。空き家に住み着いていたお菰連中を腰元に、直次郎は若君、河内山は家老、金子市、丑松は家来衆になりすまし、母を招き入れささやかな宴を催した。しかし、母と直次郎が席を外すと,現れたのは屋敷の主、伊達家の姫君!「これはいったいどういうことじゃ」と訝れば、平伏して事の次第を申し上げる金子市と河内山、その場は収まったが、たちまち屋敷は町方衆に取り囲まれてしまった。やむなく直次郎と母を大阪に逃れさせ、自分たちは切り死にする覚悟を決めたのだが・・・。母親、金子市に向かって「日本橋で待っています。必ず見送りに来て下さい」という言葉が気になったか、囲みを破って日本橋に駆けつけた。母親、「ありがとうございました。直次郎の嘘話は、初めからわかっていました。直次郎のために命を懸けて下さるお仲間の温情を思えば、直次郎を連れて帰るわけにはまいりません。どうか、皆様と一緒に死なせてやってください」と懇願して退去した。やがて追っ手が迫り、キッとして立ち向かう金子市と直次郎、その「だんまり」のまま閉幕となった。この芝居の眼目は、アウトロー同士の絆と親子の情愛、その絡み合いをどのように描出するか、といったあたりだと思われるが、それは難業である。「劇団朱光」の舞台と比べれば、母親役の水葉朱光よりは秋よう子の方が「上」、河内山の風情は水城舞坂錦より龍児の方が「上」、金子市の水廣勇太、龍新は「同等」、丑松は水嶋隼斗より龍錦が「上」、肝心の直次郎は、水谷研太郎より飛鳥光輝が「下」といった按配で、甲乙はつけがたい。しかし、「劇団朱光」には登場しなかった伊達家の姫君、龍小優の凜とした「立ち姿」は絶品、むさくるしい「野郎劇」の中では、一際あでやかな光彩を放っていた、と私は思う。
 第二部、グランドショーでは、指導後見・龍児の歌唱「ひばりの佐渡情話」が圧巻、その風貌(55歳)とは対照的なファルセット(裏声)が「えもいわれぬ」情感を醸し出す。私は平成20年以降、7年間に亘ってこの劇団の舞台を見聞し続けているが、龍児の歌唱がこれほどまでに鮮やか、巧みであることを知らなかった。なるほど、旅役者の実力は半端ではない。また、いつ、どこで、誰が、このような「至芸」を披露してくれるかわからない。大衆演劇の「不可思議」な魅力はどこまでも続く・・・、などと思いながら帰路の新幹線に乗り込んだのであった。



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