META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「劇団荒城」・《芝居「遊侠三代」の舞台模様は、脱「大衆演劇」》
2ntブログ
QLOOKアクセス解析
2023-10-05

劇団素描・「劇団荒城」・《芝居「遊侠三代」の舞台模様は、脱「大衆演劇」》

【劇団荒城】(総座長・荒城真吾)・〈平成25年1月公演・小岩湯宴ランド〉
今日の舞台は、なぜか第一部が「舞踊・歌謡ショー」で、第二部が芝居「遊侠三代」であった。最近、私は、ほとんど「舞踊ショー」の類いは観ないことにしている。なぜなら、どの劇団も、けたたましい音響で、ディスコ・ダンス風の「洋舞」を「和装」のまま演じる。そのことを求めている客筋が居るかぎり、当然至極で、責める気など毛頭「ありはしない」が、私にとっては、どの舞台も「皆同じ」、金太郎飴のようで興趣がわかないからである。しかし、「劇団荒城」の(今日の)舞台は違っていた。「劇団華月}座長・華月照司の「女形」、若座長・荒城勘太郎の「女形」、総座長・荒城真吾の「女形」、いずれ菖蒲か杜若、それぞれが、それぞれに、男優ならではの「妖艶さ」(色香)を醸し出し、見応えのある景色の連続であった。加えて、子役・荒城月之助の「お祭りマンボ」、おかめとひょっとこの面を、見事に操って踊る姿が、たいそう魅力的であった。極め付きは、ラストショー「白鷺の城」(氷川きよし)の組舞踊。背景に映し出された天守閣をバックに、すっくと立つ、総座長・荒城真吾の(兜・鎧・具足で身を固めた)「武者姿」が、一際鮮やかで、思わず息をのむ「景色・風情」であった。さて、第二部は、いよいよ芝居「遊侠三代」。筋書きは単純、幼い頃、離ればなれになった兄弟が、十数年後に再会したときは「敵同士」。兄(荒城真吾)は弟を探しながらの旅鴉、一宿一飯の義理で、(これも兄を探すために一家を構えている)弟(荒城勘太郎)と「対決」しなければならない。親分を死なせるわけにはいかないと、一足早く駆けつけた弟の子分(大隅和也)は、健気にも兄に挑みかかるが、歯が立たない。一刀のもとに斬り倒され、「これで、義理をはたしておくんなさい。あっしを親分の身代わりに・・・」と言いつつ絶命した。そこに駆けつけた弟、子分の敵と旅鴉に立ち向かうが、鎬を削るうち、お互いは「兄弟」であることを確認、兄、喜びの余り「ふっと気を揺るめたか」、弟を抱きしめようとした瞬間、弟の一閃に斃れた。遊侠渡世にとって大切なのは「義理」、自分のために命を捨てた子分に報いることが、親分(弟)の「使命」なのだ、でもそのために、最愛の兄を殺さなければならないとは・・・、という「不条理さ」の描出が、この芝居の「眼目」であろう。それにしても、今日の舞台「凝り凝っていた」。冒頭の場面は、幼い日の回想場面から始まる。一人中央で後ろを向く親分・川北長次(荒城勘太郎)、煙幕の中で、往時の弟(荒城月之助?)と兄(荒城蘭太郎?)が、手を振りながら別れて行く。同じ舞台に、同一人物が二人登場しているという趣向は秀逸である。それはまた、大詰め、兄の亡骸を抱きしめて弟が慟哭する場面でも再現される。また、音響、照明、小道具(血糊)、煙幕などなど、ありとあらゆる手段を駆使して、その「不条理さ」に迫ろうとする、総座長・荒城真吾の「演出」(魂胆)が、見事に「結実化」された舞台であった、と私は思う。(私の)偏見と邪推によれば、総座長・荒城真吾は、従来の「大衆演劇らしさ」(芝居の臭さ)がよほど「お嫌い」なのだろう。なんとか、そこから脱け出して「新しい大衆演劇」を創り出そうとしている。役者相互の「セリフ回し」はテレビドラマ調(筋書きを補うセリフは皆無)、音響(音曲)・舞台画面は「新劇風」で効果満点、加えて、一瞬の居合抜きで四、五人を斬り倒す「殺陣」も添えられてお見事。だとすれば、残るは、役者一人一人の「実力」と、相互の「呼吸合わせ」あたりが、今後の課題になるかもしれない。さらに、(私の身勝手な)蛇足を加えれば、大詰め、兄の亡骸を抱きしめて慟哭する弟、同時に回想として登場する幼き日の兄弟、その二人(実は四人)に「しんしんと」降り積もる雪、雪、また雪、雪、雪の中、往時の兄弟が消え去ろうとする時、音もなく緞帳が降りて、舞台は「ジ・エンド」といった幕切れの方が、「臭さ」からの脱却を図れたのでははなかろうか。(時間も15分短縮された)。しかし、そんなことはどうでもよい。ここにきて、なるほど今日の芝居を「第二部」に持ってきたわけが分かった。これから、舞台の「雪掻き」をしなければならないのだから、「舞踊ショー」の準備(化粧・衣装)ができようはずがない。納得、納得、御苦労様、そして、今日もまた素晴らしい舞台をありがとう、と心中、手を合わせながら帰路に就いた次第である。感謝。
氷川きよし 演歌名曲コレクション(3)~白雲の城氷川きよし 演歌名曲コレクション(3)~白雲の城
(2003/05/21)
氷川きよし

商品詳細を見る




にほんブログ村 演劇ブログ 大衆演劇へ
にほんブログ村 
blogram投票ボタン

観劇 ブログランキングへ

ブログランキングNo.1
ブログランキングNO1



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

スポンサードリンク


プロフィール

e184125

Author:e184125
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
ブログランキングNO1
ブログランキングNO1