META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「おおみ劇団」・《芝居「お夏清十郎」・花形・水希咲哉は「役不足」》
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2023-10-12

劇団素描・「おおみ劇団」・《芝居「お夏清十郎」・花形・水希咲哉は「役不足」》

【おおみ劇団】(座長・おおみ悠)〈平成24年4月公演・茨城・なか健康センター〉
この劇団には、花形・水希咲哉という役者が居る。彼は、元「春大吉」という芸名で、「鹿島順一劇団」の舞台を踏んでいた。妻女のおおみ美梨、愛娘・陽菜がこの劇団に居るので、今から1年余り前に移籍したらしい。当時、私は「役者点描・さらば大吉、グッドラック!」という駄文を綴たが、新しい世界に羽ばたいた「春大吉」が「水希咲哉」と改名し、どのような舞台を務めているか、興味津々の心持ちで来場した次第である。芝居の外題は「お夏清十郎」。大店の手代・清十郎に座長・おおみ悠、大店の娘・お夏におおみ美梨、お夏の母に大川町子、清十郎の前歴(盗人)を知る悪友におおみ達磨、岡っ引きの親分に三花れい・・・、お目当ての水希咲哉は、お夏に横恋慕する大店の老番頭役という配役であった。楽屋内の夫(水希咲哉)が妻(おおみ美梨)に「お嬢様、私のことをどう思っているんですか」「なーんとも思っていないわよ」「そんなはずはない、好きなんでしょ!」「フン、あんたなんか大嫌い!」と、思い切り振られ、なおも追い回す夫の追撃をスタスタ・ヒラリヒラリと「袖にする」風情が、何とも魅力的であった。だがしかし、見どころはそのへんまで・・・、芝居全体の景色は「単調」で「月並み」な出来映えであった、と私は思う。もともと、姉妹で恋人同士の「絡み」(心情)を描出するのは「至難の業」、清十郎、お夏の舞台姿は「それなりに」艶やかであったが、それ以上の(「悲恋」「狂乱」という)眼目は感じられない。加えて、三枚目の老番頭役を(懸命に)演じた夫の水希咲哉もまた、かつての名優「春大吉」の面影は今いずこ?(タカラズカ女優連中を相手に空回り)といった按配で、期待はずれの結果に終わった。それぞれの役者が(相手との呼吸を無視して)「単独で」見せ場を作ろうとしても、感動は生じない。水希咲哉にとっては、文字通り「役不足」(宝の持ち腐れ)、義姉、義母、義弟、大舅、大姑らに囲まれて、いわば「マスオさん」状態か・・・、などと身勝手な思いを募らせたのであった。とはいえ、愛妻、愛娘との舞台生活に「何の異存」もあろうはずはなく、「他人のおせっかい」と言うものであろう。いずれにせよ、もはや「春大吉」という役者は存在しないのだ、と自分に言い聞かせつつ、帰路に就いた次第である。
映画主題歌集(5)映画主題歌集(5)
(1995/10/21)
美空ひばり

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【おおみ劇団】(座長・おおみ悠)〈平成24年4月公演・茨城・なか健康センター〉この劇団には、花形・水希咲哉という役者が居る。彼は、元「春大吉」という芸名で、「鹿島順一劇団」の舞台を踏んでいた。妻女のおおみ美梨、愛娘・陽菜がこの劇団に居るので、今から1年...

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