META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「劇団天華」・《名人・喜多川志保の参加で、志高く開いた大輪の花》
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2023-12-10

劇団素描・「劇団天華」・《名人・喜多川志保の参加で、志高く開いた大輪の花》

【劇団天華】(座長・澤村千夜)〈平成23年10月公演・大阪・梅南座〉
 斯界の名人・喜多川志保が大阪にいる。「劇団天華」(座長・澤村千夜)の舞台に乗っている。その雄姿(艶姿)を一目仰ぎたいという思いで梅南座にやってきた。到着時刻は午後4時30分。しかし、劇場の気配は閑散としている。受付窓口は無人、看板のライトも点いていない。だが、入り口の扉は開け放たれ、客席には人影も見える。かまわずに入ってみると、三人の高齢者が椅子に座っている。その一人(女性)に「今日、お芝居は?」と尋ねると、「椅子に座っておられれば、そのうちお金集めに来るさかい・・・」とのこと。それにしても「あと30分というのに、客が三人とは・・・。本当に幕が開くのだろうか」という不安が高まった。時刻はまもなく5時、いっこうに変化がない。しかし、それを過ぎると、一人ふたりと客が現れ、十人ほどになった。「そうか、開演は5時半か」と思い直し、元気が出てきた。結局、客の数二十人弱で、5時半に開幕。第一部・ミニショー、お目当ての喜多川志保は(当然のことながら)登場しなかった。第二部・芝居の外題は「恋の大川囃子」。江戸大店の奉公人たちが、(仮祝言を直前にして姿を消した)お嬢様を捜し回っている。そこに大店の女主人が正装して登場。やった!喜多川志保だ!聞けば「今日は、これから一人娘の仮祝言。相手は浪花大店の若旦那、先代の主人同士が、約束した許婚だ」という。一同が退場した後の大川端、件の一人娘(澤村ゆう華)が手代(澤村悠介)と「道行き」の風情で登場。「この世で添えぬのなら、いっそあの世で」と、お決まりの心中沙汰・・・。手代曰く「首を吊って死にましょう」、娘「イヤよ!涎を流して死ぬなんて」「では、毒を飲みましょう」「イヤよ!そんな苦いクスリ」といった「今風」のやりとりが何とも面白かった。手代「では、川に身を投げましょう」、娘、ようやく応じて「それならいいわ。でも深さはどれくらい?浅かったら死ねないじゃない」「それもそうですね。では測ってみましょう」と言いつつ、手代が石を川に投げ込んだ。その途端、返ってきたのは「イテーッ!」という男の叫び声。川端に留めてあった屋形船の酔客に当たったらしい。実は、この男、娘の許婚、浪花の若旦那(座長・澤村千夜)であった、という筋書きで、たいそう充実した出来映えであった。私は、この劇団の舞台を2年前(平成21年5月)、埼玉の「ゆうパークおごせ」で見聞している。当時は、旗揚げして1年、「初々しさ」「志の高さ」が感じられても、まだ「発展途上」の段階にあったと思われるが、文字通り「雌伏三年」、今では、来月新規開場される大阪高槻・千鳥劇場の柿落としを任せられるまでに「成長」したのであった。その大きな原動力となったのが、他ならぬ名女優・喜多川志保の「参加」であったことは間違いあるまい。彼女が登場しただけで、座員の表情はキリリと引き締まり、役者ひとりひとりに魂が吹き込まれた感じがするのである。座員は、座長・澤村千夜を筆頭に、副座長・澤村神龍、花形・澤村丞弥、若手・澤村悠介、澤村龍太郎、澤村大雅、澤村ソウマ・・・等々、いずれもその個性を十分に発揮している。今日の舞台、浪花の若旦那に扮した座長が、大店の奉公人に扮した若手の面々と一人ずつ「面談」、アドリブの突っ込みで各自の個性を引きだそうとする演出はお見事、役者と観客を結び付ける心憎い気配りであった。加えて、許嫁と手代のために、芸妓(副座長・澤村神龍)と連んで一芝居打つ、座長の風情もさわやかで「侠気」十分、ことのほか「絵になっていた」と、私は思う。2年前、〈旗揚げしてまだ1年、発展途上の「初々しさ」を生かして(日々の稽古に励めば)必ずや美しい華に結実化するだろう〉と、私は書いたのだが、その期待(予想)は見事に的中)、うれしさの気持ちいっぱいで前売り券を購入、帰路についた次第である。
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