META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「近江飛龍劇団」・《東京公演、“トップスター”近江飛龍の「油断」》
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2023-06-26

劇団素描・「近江飛龍劇団」・《東京公演、“トップスター”近江飛龍の「油断」》

【近江飛龍劇団】(座長・近江飛龍)〈平成23年9月公演・浅草木馬館〉
私は、初日の芝居「新月桂川」を皮切りに、「武士道くずれ」「無法松の一生」「悲恋夫婦橋」の舞台を見聞、今日の外題は「紺屋高尾」ということである。いずれも、劇場は「大入り」の活況を呈していた。、今や、「近江飛龍劇団」は、人気・実力ともに「一と言って二と下らない」までに成長・発展した、と言っても過言ではないかも知れない。12月には、大阪新歌舞伎座で細川たかし・神野美伽の師走特別公演に「参加」、来年の3月には国立文楽劇場での「特別公演」が決まっている。案内パンフレットのキャッチフレーズは「大衆演劇界のトップスター!、ここに君臨!」、芝居の外題は「忠臣蔵外伝・血闘!弔い武士」(脚本・浪花三之介、演出・近江飛龍)、特別出演・松方弘樹とのことで、文字通り「飛ぶ鳥を落とすが如き」勢いが感じられるのだが・・・。「しかし」である。舞台の景色は「今一歩」、劇団本来の精彩を欠いていた、と私は思う。その理由①、芝居の中で役者がピンマイクを使っていた。ハウリングが生じることもしばしばで、著しく舞台の音響効果を損ねてしまった。②開演時刻になっても「幕が開けられない」ことがあった。これらは明らかに、座長・近江飛龍の「油断」である。「近江飛龍劇団」の真骨頂について、私は以下のように書いたことがある。〈芝居の出来栄えは「一級品」、「存在感のある」座長を筆頭に「役者(脇役)が揃っている」。とりわけ、今回は、浪花三之介という「大御所」の舞台を見聞できたのは、望外の幸せであった。この劇団、芝居の中では「マイク」を使わない。そのことが、どれほど舞台の景色・風情を「美しく」「艶やかに」することか。どれほど、観客との「呼吸」を合わせやすくすることか、どれほど役者一人一人の「実力」(演技力)を高めることか。おそらく、140以上ある劇団の中で、「マイクを使わない」のはこの劇団以外にないのではあるまいか。(一時、「恋川純弥劇団」もそうだったが、今月の木馬座公演では使っている)劇場によっては、「宴会の余興」「ホテルのショー」並に扱われている大衆演劇の実情を考えれば、「やむを得ない」ことかもしれない。役者の声帯を守るためには「当然」かもしれない。にもかかわらず、あえて、「肉声の芝居」にこだわるからこそ、「近江飛龍劇団」は素晴らしいのだ、と私は思う。前回もそうであったが、久しぶりに見聞する舞台、そのたびごとに役者の「実力」アップ、座長の存在感が「倍増」する、「いつものように幕が開かない」ところに、この劇団の特長がある、ことを再確認した次第である〉(平成21年5月公演・芝居「新月桂川」・横浜三吉演芸場)
今回の舞台、「いつものように幕が開かない」とはいえ、その内実は「2年前」には遠く及ばず、浪花三之介を筆頭に、役者の「実力」が「空回り」という惨状を呈してしまった。
「武士道くずれ」では、時代に取り残されてしまった武人の悲哀、「無法松の一生」では、「女嫌いの男の胸に秘める面影」、「悲恋夫婦橋」では初々しく溌剌とした検事の風情を描出することがが「不可欠」だが、なぜか、座長・近江飛龍の演技は「浮き足だって」落ち着きがない。「紺屋高尾」では、芝居の役柄(一人五役)よりも、「役者(スター)飛龍」の魅力を先行させようとする「焦り」(油断?)が目立って「興ざめ」であった。芝居の真髄は、いうまでもなく「チームワーク」(呼吸の妙)、わずかに橘小寅丸の「控えめ」な演技が光ってはいたとはいえ・・・。大衆演劇に「トップスター」はいらない。細川たかし、神野美伽、松方弘樹、等々の「人気」よりも、近江飛龍をはじめとした「旅役者」の「実力」の方が、はるかに「格上」であることを私は確信している。メジャーを目指すことは自由だが、「油断」は「大敵」である、しばらくはこの劇団の舞台を見聞することはないだろう。大舞台での健闘を祈りたい。合掌。
雪情話雪情話
(1992/08/21)
近江飛龍

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