META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描「劇団 新」・《女優・秋よう子の「実力」》
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2023-06-20

劇団素描「劇団 新」・《女優・秋よう子の「実力」》

 龍千明(1960年生まれ・48歳)は、今年いっぱいで座長を長男・龍新(1991年生まれ・17歳)に引き継ぎ、来年からは「太夫元」として劇団を運営していく由、まさに「カウントダウン」の舞台を務めている。関東の劇団は、「義理人情」の描出よりも「粋」「いなせ」な風情に重点を多く芸風が目立ち(古くは、歌舞伎世話物、新しくは石原裕次郎タイプ)、ややもすると「きめの細かさ」に欠ける傾向(ええ、めんどくせえ、てやんでぃ、べらぼうめえ式)が感じられるのだが、この劇団は「オリジナルな芝居にこだわる」というキャッチフレーズにあるとおり、それぞれの役者が「適材適所」で貴重な個性を発揮している。昨日、今日と「兄弟鴉・瞼に浮かぶ母」「網走残侠伝・口笛吉五郎」という外題の芝居を見聞したが、いずれも、「絵になる」舞台で、「江戸前の大衆演劇」を堪能することができた。幕開けで最も大切なことは、「瞬時に」客の視線を舞台に集めることだと思われるが、そのためには、まず「張り詰めた」「無言シーン」(立ち回り)からスタートするという演出は、いかにも「現代的」「関東風」である。かといって、「武張った」男くさい場面が続くわけではない。女優が「立ち役」にまわり、艶やかな風情を醸し出す。特に、千明みな美の「活躍」(意欲)、秋よう子の「実力」(舞台経験)は、半端ではない。座長・龍千明、花形・龍新が、どんとぶつかっていける役者は、秋よう子をおいては他にはいない。「兄弟鴉」では瞼の母・おはま(生みの親)、「網走残侠伝」では十手持ちの女親分(育ての親)を演じていたが、その「表情」「所作」といい、「口跡」といい、「落ち着いて」「ぬくもりのある」舞台姿は絶品、安心して「身を任せられる」(その演技に浸ることができる)数少ない役者だと思う。舞踊ショーでは、「男の花道」を踊ったが、まさに「至芸」、私の脳裏から消えることはないだろう。 
 この劇団でもうひとつ、忘れてはいけない存在が、子役・龍錦(男)、小龍優(女)である。二人とも、舞台に登場しただけで「光を放つ」(華がある)オーラを持っている。多くの場合、舞踊ショーで活躍しているが、芝居でも貴重な存在。「兄弟鴉」では、殺され「お骨」になった後でも、兄(龍新)の胸に抱かれて「瞼の母」に再会する、母・姉を「助けてやれ」と進言する、そんな「役柄」を「いとも自然に」演じてしまうのだ。舞踊ショーでは、小龍優との相舞踊「てなもんや三度笠」は、珠玉の逸品。この二人にしか演んじられない舞台であった、と思う。大昔、「梅沢劇団」の子役(芸名は失念・市川吉丸、竹澤隆子の長男・長女?)が踊った相舞踊・「花と龍」(唄・美空ひばり)の舞台を思いだした。
さて、「関東・実力ナンバーワン」の座を、父・龍千明から引き継ぐために、花形・龍新が取り組むべき「課題」は何か。①これまで身につけた「技」の基礎・基本を踏まえながら、「ふっと、力を抜く」呼吸を身につけること。〈例〉「兄弟鴉」:「どうして堅気の姿で来なかった」と責められたとき、「ふっと肩を落とし、目をつぶり」「涙をこらえながら」、はじめは「弱々しく」「だんだん力をこめて」「最後は誰に向かってということもなく」《こんなヤクザに誰がしたんでぃ》と「客席に向かって」(背後のおはまに聞こえるように)(本当は自分に向かって)叫べるかどうか。退場の場面で「肩をふるわせる」とき、その「ふるわせ方」をどのように工夫するか。「強く・弱く」「大きく・小さく」「速く・遅く」この微妙な組み合わせをどうするか。②女形舞踊で、父・母の「芸風」を継承、レパートリーを増やすこと、③立ち役舞踊で、「いなせな風情」を描出すること、④芝居で「三枚目」を「堂々と」演じること、橘龍丸、恋川純、澤村一馬を超えること、⑤歌唱を披露すること。(2008.9.12)
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