META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 2023年10月25日
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2023-10-25

劇団素描・「鹿島順一劇団」・《虎順の舞踊「忠義桜」は絶品、加えて若手新人の「変化」》

【鹿島順一劇団】(座長・鹿島順一)〈平成21年5月公演・九十九里「太陽の里」〉                           この劇場の客筋は「団体」「家族」で「海水浴」「温泉浴」「砂風呂」「バーベキュー」等々を「楽しもう」とする連中がほとんど、「なんだ、芝居もやっているのか。ついでに観てみようか」といった気持ちでやってくる。まさに「花より団子」、舞台よりは「食い気」、鰯の天ぷらや地魚の寿司を頬ばりながらの観劇とあっては、周囲は騒然、舞台の景色・風情を鑑賞するには「最悪のコンデション」といえるだろう。そんな中で、健気にも芝居の外題は「噂の女」。春日舞子主演、鹿島順一共演による「劇団屈指の名作」である。出来映えは、「いつもどおり」、絶妙な呼吸、音響、照明と「絵になる景色」の連続だが、客席の集中度は不十分、「宴会場の余興」程度に「汚されてしまう」のが、何とも口惜しい。「猫に小判」「馬の耳に念仏」とは、このことか。とはいえ、座長、春日舞子を筆頭に座員の面々は「腐ることなく」「手抜きすることなく」、最後まで「渾身の演技」を持続したことは「立派」。とりわけ、事の真相を知った後、姉「噂の女」(春日舞子)に、泣いて詫びながら、彼女の草履を「宝物のようにして」拭く弟・君男(花道あきら)の「姿」が、ことのほか「絵になっていた。
 加えて、舞踊ショー。座長の「弥太郎笠」、蛇々丸の「一心太助」、虎順の「忠義桜」は《至芸》そのもの。とりわけ、虎順の舞台、音曲は詩吟入り民謡(唄・三門順子)で、古色蒼然たる風情だが、おそらく劇団の伝統として代々受け継がれてきた演目であろう、また劇団の三代目として、初舞台以来、月に1度は披露してきたであろう、えもいわれぬ舞姿が、その「初々しさ」ゆえに観客の心を「間違いなく」打つのである。
 そういえば、この劇団の若手(新人)・春夏悠生(「明治桜」・二葉百合子)、生田春美(「木遣り育ち」・由紀さおり)、赤銅誠(「箱根八里の半次郎」・氷川きよし)の舞踊も、その「初々しさ」ゆえに感動的である。私は、彼らの入団当初から舞台姿(個人舞踊では、毎回同じ演目を繰り返している)を見聞しているが、その「変化(へんげ)」(成長)ぶりは、目を見張るものがある。「基礎・基本」の徹底を図るためだろうか、「技」の習得から習熟、熟達、熟練の「道筋」を「着実に辿らせようとする」師匠(座長、春日舞子)の(並々ならぬ)「教育力」(「技」へのこだわり)と、それに応え、伸びようとする彼らの(素直な)「学習力」が結びついている証だと、私は思う。まだまだ未完成、未熟な「技」に違いない。だがしかし、それは「花のある未熟さ」「末が楽しみな未熟さ」なのだ。
 「がんばれ、若手新人!あなたたちは着実に成長している。今のままでよい。そして、ひとつでも多く先輩の《技》を盗むこと、いざというときに《代役》ができるよう、訓練を怠らないこと」。この劇団にいるかぎり「明日の出番はきっとくる!」などという言葉を、(心中で)掛けつつ帰路に着いた。



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