META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 2022年12月06日
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2022-12-06

劇団素描・「鹿島順一劇団」・《座長の至芸「舞踊・ど阿呆浪速華」》とファンの客層

【鹿島順一劇団】(座長・鹿島順一)〈平成21年1月公演・つくば湯ーワールド〉
 芝居の外題は「旅の風来坊」。清水一家の追分三五郎(三代目虎順)が、一宿一飯のお世話になった仏一家(女将・春日舞子、代貸・花道あきら、三下・三吉・蛇々丸)の「仇討ち」を助ける、という筋書で、主役は追分三五郎ということになっているが、実際の舞台では三下・三吉(三枚目)の独壇場であった。三吉と女将、三吉と三五郎、三吉と代貸しとの「絡み」が見せ場だと思われるが、今日の舞台では、双方の「呼吸の会わせ方」が「今一歩」で、「ボケ」と「つっこみ」の面白さ、「切れ味」が不足気味、三吉(蛇々丸)だけが「浮き上がり」気味であったように思う。客席の大半は老人クラブの「団体客」で、どちらかといえば「無反応」、そこでどうしても「反応を求めよう」として、繰り返し、強調の場面が多くなる。結果は「しつこい」「冗長」「白け」といった空気が漂いがち、芝居は「きれいに仕上がらない」。こんな日もある、そんな時は「気持ちを切り替えて」「いつもの半分で終わらせる」こともあっていいのでは・・・。
 とはいえ、舞踊ショーで座長・鹿島順一の至芸・「ど阿呆浪花華」を観られただけで私は満足である。その舞姿は、まず「浪花男」の風情をベースに、さらに坂田三吉(将棋指し)、桂春団治(噺家)、藤山寛美(喜劇役者)を描き分けるという「離れ業」によって光り輝く。客席の反応は「いまいち」であったが、そんなことは歯牙にもかけず、磨き鍛えた「実力」を、淡々と披露できる「さわやかさ」「いさぎよさ」に、私は脱帽する。加えて、歌唱「無法松の一生」(度胸千両入り)の出来栄えも、「お見事」。今度は、九州男児の風情に「変化」(へんげ)して、車引きの「侠気」「悲哀」を込め「夢も通えよ夫婦浪」という思いが渾身に漂った。
 帰りの送迎バスの中で、客の話。「座長の《無法松の一生》、よかったわね、本当にうまい!」「この劇団は、他の劇団と違って、芝居の筋がしっかりしている。役者さんの足が地についている。細かいところの描写があざやか。もっと、もっと観てみたい、という気持ちになる。他の人気がある劇団とは違う魅力がある。一見すると地味だけど、その中に、しっかりとした実力を感じる」
 おっしゃる通り、それこそがこの劇団の「本質」であると、私も思う。ちなみに、この送迎バスは「つくば駅」行き、件の客は「つくば学園都市」の住民に間違いない。(はたして、「大衆」「庶民」といえるだろうか?)

ど阿呆浪速華ど阿呆浪速華
(1992/08/01)
金田たつえ

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