META NAME="ROBOTS" CONTENT="NOINDEX,NOFOLLOW,NOARCHIVE" 脱「テレビ」宣言・大衆演劇への誘い 劇団素描・「春陽座」(座長・澤村心)・《「故郷の兄」・絶品の人情劇》
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2023-04-01

劇団素描・「春陽座」(座長・澤村心)・《「故郷の兄」・絶品の人情劇》

【春陽座】(座長・澤村心)〈平成21年1月公演・浅草木馬館〉
 夜の部、芝居の外題は「故郷の兄」。江戸時代、貧乏長屋の夫婦の物語。夫(澤村心)は、ぼーっとした駕籠かき、今日は相方が病気で仕事にあぶれたが、借金取りが押し寄せる。それをテキパキと口八丁で追い返す妻(沢田ひろし)。夫が外出すると、大家のおかみさん(北条真緒)にバッタリ遭遇、てっきり家賃を催促されるものと思って、とっさの言い訳、大声を上げて泣きながら「実は・・・、女房が死にましてん!」仰天するおかみさん、暮れ六つまでに葬式代五両を届けると約束する。一方、妻が外出すると、大家の旦那(澤村新吾)にバッタリ遭遇、てっきり家賃を催促されるものと思って、とっさの言い訳、大声を上げて泣きながら(唾を目にこすりつけながら)「実は・・・、亭主が死にましてん!」仰天する大家の旦那、暮れ六つまでに葬式代五両を届けると約束する。貧乏長屋の夫婦、てんでに「しめしめ、これで借金から逃れられると思いながら帰宅、相互に「もうけ話」をし合ってビックリ、でも「大家夫婦が一緒に来るわけがない」、旦那が来れば亭主が死んだふり、おかみさんが来れば女房が死んだふりをしようと「打ち合わせ」て、暮れ六つを待つ。とうとう大家夫婦が「一人ずつ」やって来て、初めのうちはうまくいったが、最後は怪しんだ夫婦に「一緒に」来られ、万事休す、そこまでの経過が、まさに「ドタバタ喜劇」を絵に描いたような「景色」で、何とも面白かった。三枚目の女形を演じられる役者は「実力者」、まさに名優・沢田ひろしの面目躍如たる舞台であったと思う。大家に見放され、女房のへそくり一両を大事に持って「夜逃げ」しようとする駕籠かき夫婦のところへ、何故かやって来たのが亭主の弟(澤村かずま)、見れば、みすぼらしい乞食の風体、ずっと以前に村の衆の金を持ち逃げして「家出」していたものを、「今さら、どの面さげてやって来た」と亭主は追い返すが、そこは「兄弟の情」、なけなしの一両を「傘に忍ばせて」そっと手渡す。そのことを女房にとがめられ、またまたドタバタしている最中に、亭主の弟、「衣替え」して再登場、実は江戸に出て大成功、今では大店の大金持ち、貧乏夫婦の窮地を救って「めでたしめでたし」、という幕切れ。人間「金」よりもっと大切にしなければならないものは「人情」だという眼目は、よくわかった。
 「よおっ!芝居の《春陽座》!」しかも、「人情喜劇」もお手のもの、という「実力」を十分に堪能できた次第である。
大阪人情は永遠に!―人情喜劇は時代を映す鏡のごとく変遷する! (NPO SENSHO)大阪人情は永遠に!―人情喜劇は時代を映す鏡のごとく変遷する! (NPO SENSHO)
(2005/09/10)
上田 浩寛

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